山九は7月12日、物流部門の新入社員を対象に、日本物流団体連合会(物流連)加盟企業と連携し、6月28日から業界初となる企業間の垣根を越えた新入社員教育プログラム「企業間クロス教育」を開始したと発表した。
業界動向や他社の業務内容を学び、将来における参加企業間の協業も見据えたマクロな視野の醸成、人脈の形成を入社段階より構築することを目的に、物流連後援の下、各加盟企業との同意を得て実現した。
物流連加盟企業が協力して新入社員の教育を実施するのは業界初の試みで、初回は山九の物流部門の新入社員を対象に行っている「LS ビジネススクール」にヤマト運輸、センコー、鈴与より、それぞれ講師を招いた。
これまで、新入社員の入社時に独自の教育や研修は行うものの、現場配属後は物流業界や他社の事例、考え方といった幅広い知識を得る機会が少なく、自社の現場に必要な知識の習得に留まり、視野が狭くなってしまうというケースが多く見られた。
このような状況を鑑み、同業他社の取り組みや考え方といった新しい知識や人的ネットワークを活用することで、スキルアップの底上げだけではなく、協業といったような可能性にも展開できる、単なる教育にはとどまらない新しい発想の構築につながった。
山九では、このプログラムを通じて業界一体となった物流サービスの品質拡大につなげるとともに、学生へのアピールとし、人手不足への対処となる一助になるものと考えている。