楽天と東京電力ベンチャーズ、ゼンリンの3社は7月12日、ドローンの安全飛行をインフラ側から支援する「ドローンハイウェイ」を活用したドローン物流の共同検討を開始し、実証実験に成功したと発表した。
「楽天ドローン」としてドローン配送サービスに取り組む楽天が、新たに「ドローンハイウェイ構想」に加わることにより、安全な空の道「ドローンハイウェイ」の実用化に向けた検討を3社で協力して行う。
＜飛行ルート＞
6月27日に、埼玉県秩父市において、第1回目となる共同実証実験を行い、世界初の送電設備を使ったドローン配送に成功した。
片道約3kmの自律飛行により、送電設備から安全な距離を保ち、各種技術要素を活用しながら、地元住民へドローンによるお弁当の配送を行った。
今後も、東電ベンチャーズ、ゼンリン、楽天の三社は、共同で実証実験を行い、「ドローンハイウェイ」を活用したドローン物流の実用化を目指す。
東電ベンチャーズとゼンリンは、2017年3月29日に、ドローンの安全飛行をインフラ側から支援する「ドローンハイウェイ構想」の実現に向けた業務提携をした。「ドローンハイウェイ構想」は本年6月に改訂された政府の「空の産業革命に向けたロードマップ」において取り上げられるなど、その役割に対する期待が高まっている。
東京電力グループが保有する「送電鉄塔、送電線、変電所、電柱など」のインフラデータと、ゼンリンが開発を進める「空の三次元地図」を組み合わせ、「安全・安心な空の道」の早期実現に向けて取り組んでおり、2018年より関東に複数のテストコース開設を予定している。
取り組み概要では、ゼンリンが送電鉄塔の三次元化、ジオフェンスとモニタリングアプリの開発を行う。
東電ベンチャーズはリアルタイムに気象状況を把握するための観測機器を「ドローンハイウェイ」に設置する。
そして、東電ベンチャーズ、ゼンリン、楽天の3社は、「ドローンハイウェイ」上の飛行を行うとしている。
今後も、東電ベンチャーズ、ゼンリン、楽天の3社は、共同で実証実験を行い、「ドローンハイウェイ」を活用したドローン物流の実用化を目指す。
