ニプロと鈴与は9月5日、ニプロファーマの伊勢工場敷地内で「物流棟」を建設し、運用を開始したと発表した。
新棟はニプロと鈴与が進めている医薬品物流の改善に向けた提携事業の一環として、共同で建設。5月に竣工し、空調機器などの適格性評価を経て、稼働を開始した。
3極GMP(Good Manufacturing Practice、日・米・欧が規制する製造管理、品質管理に関する基準)に準拠し、温度管理(15~25℃)と定温・湿度管理機能を備えているのが特徴で、防虫用ススピードシャッターやエアカーテンを導入し、徹底した防虫管理を実現している。
施設内の温湿度を集中管理し、異常時に関係者の携帯電話へアラーム発報する仕組みや、停電時にバックアップ電源に接続する設備も採用した。
医薬品の入出荷・保管・輸送業務は鈴与が手がけ、ニプロファーマと医薬品の適正な流通を確保するための国際基準であるGDP(Good Distribution Practice)の推進に取り組むことで、医薬品のロジスティック面における品質の確保と効率化を実現する。
■物流棟の概要
所在地:三重県松阪市嬉野天下花寺町647-240
運用開始:9月3日
建築面積:2900m2
延床面積:3900m2
構造:鉄骨造3階建
自動ラック倉庫:保管数4920パレット、温度15~25℃
保冷庫:保管数50パレット、温度2~8℃
定湿度保管庫:保管数10パレット、湿度30%以下
設備:庫内パレット洗浄機設置、防虫用スピードシャッター、エアーカーテン
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