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帝国データバンク/景気動向、「運輸・倉庫」は横ばい

2018年09月05日/調査・統計

帝国データバンク(TDB)は9月5日、2018年8月調査の「TDB 景気動向調査(全国)」を発表した。

「運輸・倉庫」の景気DIは(50.3)と同水準となり、横ばい傾向。

自動車や建設関連、飲料などの荷動き好調がプラス材料となった。倉庫業や梱包業は通販需要の拡大が寄与したほか、乗用旅客自動車運送は訪日客の増加やお盆など長期休暇、猛暑が追い風となった。

加えて、豪雨災害による鉄道網寸断でトラック輸送需要が膨らみ運賃が上昇、販売単価 DI が 55.9と過去最高を更新した一方で、人手不足から需要を十分に取り込むことができなかったほか、軽油価格の高値推移もマイナス材料となり、貨物自動車運送はわずかな改善にとどまった。

運輸・倉庫業界の現在に関しては、西日本豪雨によりJR山陽本線が被害を受け、JR貨物が不通となり、トラックによる輸送依頼が増えている(一般貨物自動車運送)、例年、8月は売上が減少する傾向にあるが、本年は落ち込みがほとんどない。通信販売の物流需要は確実に高まっている(普通倉庫)、災害で鉄道輸送に問題が生じ、貸切輸送の需要が高い(一般貨物自動車運送)等の声が挙がっている。

先行きに関しては、荷主企業への単価引き上げ効果が見込める(一般貨物自動車運送)、米中貿易摩擦の問題が燻っていると、徐々に荷動きが悪くなる(港湾運送)、当分の間は、「平成30年7月豪雨」の影響が続く(特定貨物自動車運送)と見ている。

なお、全体では、10業界中「卸売」「サービス」など5業界が改善し、「小売」など4業界が悪化、「運輸・倉庫」が横ばいとなった。連日の猛暑や相次ぐ台風の上陸で外出を控える動きが、「小売」など個人消費関連の景況感悪化につながった。

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