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コカ・コーラボトラーズ/7月豪雨で工場・物流拠点の操業停止、設備廃棄等で特別損失84億円

2018年10月10日/SCM・経営

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コカ・コーラボトラーズジャパンホールディングスは10月10日、7月豪雨被害に伴い特別損失84億円を計上した。

広島県三原市の本郷工場、隣接の物流拠点が浸水被害を受け操業を停止したほか、他の一部製造・営業拠点と販売機器、車両等においても浸水による被害を受け、設備や棚卸資産の廃棄損等が発生した。

さらに、通期予想については当初計画比、売上高420億円減、営業利益227億円減、当期純利益198億円減修正した。

<ケース当たり輸送費(前年同期比)、※拠点間の1ケース当たり輸送費>
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主な要因は、年換算約2200万ケースの製造能力喪失、全エリアにわたる製品供給体制見直しに伴い輸送コストが増加した。

アセプティック(無菌充填)製品の急成長により供給制約が発生、チャネル/パッケージミックスの悪化継続、被災した資産と在庫の廃棄損等84億円を特別損失に計上によるもの。

なお、10月時点の状況は、製造設備3ラインすべて操業不能、自動倉庫機能停止、工場敷地内の社員寮居住不能、浸水被害を受けた製品在庫は廃棄、被災地域内で2000台以上の自動販売機、クーラーなどが被害、交通網は依然として困難な状況ではあるが改善傾向となっている。

<本郷工場倉庫内(8月14日時点)>
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復旧については、物流/配送分野では、本郷工場に隣接する物流拠点と外部倉庫の活用により、広島地区の全11営業拠点を含む中国エリアへの物流機能は回復済だが、トラック不足は改善しつつあるものの、輸送コストの高騰は継続している。

製造設備では、中国エリアの製造能力の復旧を含め、製造能力を2020年春までに段階的に拡張する計画が10日に承認され、本郷工場では被災した設備の撤去・清掃等を継続。一部従業員は一時的に他工場の増産支援に従事している。

製品供給は、供給制約は解消しつつあるものの、一部製品の供給制約は来年まで残る見通しとしている。

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