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日本郵船/グリーンローンでメタノール燃料船を建造

2018年12月27日/SCM・経営

日本郵船は12月27日、太陽生命保険からメタノール燃料船建造資金を使途とするグリーンローン(資金使途を環境に配慮した事業とする借入)として20億円の借入を行うと決めた。

<スキーム図>
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グリーンファイナンスに積極的に取り組み、環境性能に優れた技術の開発・採用を推進する。

5月に外航海運会社として世界で初めてグリーンボンド(調達資金の使途を環境改善効果のある事業に限定して発行する債券)の発行を行い、環境負荷が低い液化天然ガス(LNG)の燃料への活用などを進めているが、さらにファイナンス面から環境性能に優れた技術への投資を支えるために、太陽生命とグリーンローンの契約締結となった。

借入額は20億円、借入期間は2018年12月27日~2028年12月27日(10年間)で、評価機関は日本格付研究所(JCR)。

本グリーンローンに対する第三者評価として、日本格付研究所(JCR)から「グリーンローン原則」への適合性について最上位評価である「Green1」の評価を取得してる。

グリーンローンによる調達資金は全額、初のメタノールを燃料とする新造メタノール専用船の建造費に充当する。

メタノールを主燃料とする本船の主機関は、硫黄酸化物(SOx)排出量を重油使用時と比べて約99%削減でき、適合油(低硫黄燃料油)使用時と比べても発電機を含めた船舶全体で約75%のSOx排出量削減が達成できる。

2020 年から始まる国際海事機関(IMO)が定めた燃料油中の硫黄分濃度規制を十分に満たすとともに、窒素酸化物(NOx)、粒子状物質(PM)などの排出量も低いため、より環境に配慮した運航が可能になる。

なお、グリーンローン原則は、2018年3月にローンマーケット協会とアジア太平洋地域ローンマーケット協会が共同策定した国際的なガイドライン。

■グリーンローン評価レポート
https://www.nyk.com/news/2018/1192257_1685.html

■本船概要
載貨重量トン数:約49,000トン
全長:約183m
全幅:32.2m
造船所:現代尾浦造船(韓国)
竣工予定日:2019年

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