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ヤマトホームコンビニエンス/引越再開は4月以降、国交省へ改善策提示

2019年02月25日/3PL・物流企業

ヤマトホームコンビニエンスは2月25日、法人顧客向け引越サービスでの不適切請求問題について、1月23日に国土交通省から受けた「事業の適正な運営の確保に関する事業改善命令」に対し、必要な具体的措置などをまとめた報告書を同省に提出した。

報告書には、問題発生の原因や背景、調査委員会からの提言を踏まえ、これまでに対応してきた「組織体制の整備」、「引越に関わる全サービスの総点検」、「引越事業の抜本的な見直し」と、抜本的対策として進捗中の「5つの改善命令に対する具体的な措置」、「社員の処遇の見直し」に関する内容が記載されている。

それによると、「適正な見積りの実施及びそれを担保するシステムの構築」「見積り内容と実際の荷物量等との整合性の確認体制の構築」「適切な約款の整備」「従業員への教育等の徹底」「社内コンプライアンス確認機能の強化」の5つの改善命令に対して、それぞれ具体的な措置を挙げている。

「見積り内容と実際の荷物量等との整合性の確認体制の構築」については、商品内容や料金体系を明瞭化した新たな引越商品の設計を進めているほか、見積もり方法についても合理的な見積もり方法への変更を予定。

これらを支えるため、現在は手書きで行っている見積もり計算をタブレット導入により自動化し、ミスや恣意性が入る余地を削減するほか、車両、人員などに基づく稼働計画(受注キャパシティ)を見える化し、適切に受注管理する仕組みを整える。

また、法人契約について、基本料金の割引に関する決裁基準の策定や、契約申請フローの整備、契約内容の適正化、法人顧客管理の徹底などに取り組むと同時に、全国統一の法人営業に関する社内ルールや運用方法などを記載したマニュアルを作成し、これをもとにした社員教育を実施していく。

そのほか、「社内コンプライアンス確認機能の強化」に向けては、コンプライアンス体制や監査機能、内部統制の強化に加え、社員による内部通報制度を整備し、法令・社内規定違反などに対する行為を早期に発見し、必要な改善を図れる体制を構築する。

今後、ヤマトホームコンビニエンスでは、これらの再発防止策の進捗状況の確認や、倫理・コンプライアンス教育を継続していくとともに、商品開発やコンプライアンスチェックについても随時、十分な持続性を有しているかを検証し、必要に応じて体制を強化していく方針。

なお、引越サービスについては、サービスに対する多方面からの点検や、問題の再発防止に向けた体制構築、透明性・利便性の高い商品への再設計を進捗している観点から、2019年度以降の再開を見込んでいる。

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