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野村不動産/2年で計9棟・39万m2の物流施設を開発

2021年03月23日/物流施設

野村不動産は3月23日、高機能型物流施設「Landport」シリーズについて、2021年4月~2023年3月までの2年間で総額850億円を投資し、計9棟・延床面積39万m2を竣工させると発表した。

地域別の内訳は、首都圏に7棟、中部と関西に各1棟。「Landport」シリーズの特長であるカテゴリーマルチ型(入居企業の業種を物件毎やフロア毎に特定し、一般的な汎用スペックにカテゴリー特有の機能を標準仕様として付加した物流施設)の施設は4棟を計画している。

<Landport上尾II>
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<Landport上尾I>
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首都圏の施設のうち最大の物件は、埼玉県上尾市の「Landport上尾II」で、延床面積は7万6000m2。カテゴリーマルチ型の施設で、1階に床断熱加工区画を設け、冷蔵カテゴリーに対応する。竣工は2022年5月を予定。

また、同施設と向かい合った土地では「Landport上尾I」も開発する計画で、こちらは延床面積5万7000m2。同じくカテゴリーマルチ型の施設で、倉庫の2階と4階の天井高を一般的なマルチテナント型より1m高い6.5mとし、高い保管効率を実現するほか、敷地内に別棟で危険物倉庫を設け、アルコールやスプレー缶などの生活雑貨カテゴリーに対応する。竣工は2021年11月の予定。

<Landport青梅III>
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<Landport越谷>
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そのほか首都圏の施設としては、東京都青梅市で5月に竣工予定の「Landport青梅III」(延床面積7万3000m2)と、埼玉県越谷市で5月に竣工予定の「Landport越谷」(同3万6000m2)がともに竣工前段階で満床となっている。「Landport越谷」は、埼玉県が地盤の物流企業である拓洋が利用する予定。

<(仮称)愛甲郡愛川町プロジェクト>
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神奈川県愛川町の「(仮称)愛甲郡愛川町プロジェクト」は三井物産都市開発との共同開発案件で、延床面積は3万7000m2。2023年2月の竣工を予定している。

<Landport小牧ANNEX>
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<(仮称)Landport京都南>
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首都圏以外の施設では愛知県小牧市の「Landport小牧ANNEX」と京都府向日市の「(仮称)Landport京都南」の2棟を計画。

「Landport小牧ANNEX」は2017年に竣工した「Landport小牧」の別棟となる施設で、延床面積は1万m2。1社単独利用の施設で、「Landport小牧」と駐車場などの施設を共有できる。竣工は2022年3月を予定。

「(仮称)Landport京都南」は、国道171号線に面しており、名神高速道路へのアクセスにも優れた立地。建屋の1階両面にトラックバースを配置し、入出荷頻度が高い店舗向け配送等に対応する。延床面積は2万2000m2、竣工は2023年2月を予定している。

野村不動産では、これまでに30棟・計149万m2の物流施設を開発・運用してきた。これらの物流施設はEC市場の成長や3PL会社の事業拡大、直近では新型コロナウイルスの感染拡大に伴う巣ごもり需要の増大などを背景に全て満床・安定稼働しており、拡大する顧客の需要に対応するため、新たに今回の9棟・39万m2を開発することとなった。

<山田譲二執行役員>
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都内で開催した説明会で、野村不動産の山田譲二執行役員は、「Landportに入居する企業の6割は拠点の新設によるもの。人材確保や効率化の観点から複数の拠点を集約化したり、または荷物量の拡大に対応するために拠点を新設する企業が増えている。テナントの取扱荷物については、直近3年間でECが急伸したほか、飲料や医薬品、日雑の面積が拡大した」と事業を分析。

また、今後の方針については、「同業他社の増加で用地取得が激化しているが、他社との共同開発や区画整理事業、オフィスなど既存顧客のネットワークを生かすなど、さまざまな方法で新規施設の開発を進めていく。エリアとしては首都圏が中心で、しばらくは人手が必要なオペレーションが続く見通しのため、労働人口が豊富な圏央道の内側を対象に用地を確保する。旺盛な物流施設への需要に応えるため、今回発表した9棟以外にも開発準備を進めている物件が複数あり、現状で年間400~500億円程度の投資額が2年後には600~700億円規模にまで拡大する見通しだ」と説明した。

■2021年4月~2023年3月までに竣工予定のLandportシリーズ一覧
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