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協和キリン/100億円投じ、高崎に新バイオ医薬原薬製造棟開発へ

2022年05月18日/生産

協和キリンは5月17日、群馬県高崎市の高崎工場で、新たな原薬製造棟(HB7棟)の建設を決定したと発表した。

<竣工時のイメージ>
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建設予定のHB7棟は、独自の抗体技術やタンパク工学を活用したバイオ医薬品の原薬製造に対応し、初期開発治験原薬用のGMP製造設備とパイロット設備の両方を有している。

HB7棟建設への投資額は100億円超となる見込みで、2024年4月に竣工、2024年6月から準備が完了した設備ごとに順次稼働を開始し、治験原薬製造開始は2025年以降を予定している。

このGMP製造設備とパイロット設備は、同一のシングルユース製造設備を有する予定のため、バイオ医薬品原薬製造の初期プロセス開発から治験原薬の製造までを同一設備構成で実施可能となり、より迅速な治験原薬の供給、ひいては速やかな初期開発治験の開始が期待される。

また、HB7棟の建設により自社で初期開発製造設備を有することとなり、よりフレキシブルに少量多品目の初期開発品を製造することが可能となる。さらにパイロット設備では、バイオ医薬品原薬の新技術である連続生産方式の検証を計画しており、将来のバイオ医薬品の安定供給に向けた技術革新に繋げるべくこの設備を活用していく方針だ。

加えてこの棟には、GMP製造で使用する機器を用いた実地訓練が可能な教育設備を設置する予定。これは工場のスタッフおよびオペレーターなどに対し、実際に製造する機器を用いたレベル別の教育訓練を行うことで、継続的に優秀な人材を育成することを目的としている。また、デジタルトランスフォーメーションの加速により、製造の自動化を促進し、データインテグリティーを向上させるほか、太陽光発電パネルの設置や排熱の利用等、環境負荷に配慮した次世代型製造施設を目指す。

■施設概要
名称:HB7棟(仮称)
規模:免震構造、鉄骨造、地下1階、地上4階建
延床面積:8540m2
投資額:100億円超(未確定)
用途:バイオ医薬品原薬製造と製造プロセス研究、スタッフ教育訓練など
竣工予定:2024年4月

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