真空機器専門メーカーのシュマルツは11月10日、最大30kgまでの荷物を持ち上げ可能なバッテリー駆動のロープバランサー「NEO30」の販売を開始したと発表した。
<バッテリー式で場所を選ばない!次世代型ロープバランサーNEO30>
<段ボール箱を両側から挟んで運搬するロープバランサーNEO30>
シュマルツグループにBinar Handling(ビナーハンドリング)社が加わったことで、どこでも手軽に重量物をハンドリング可能なバッテリー式のロープバランサー「NEO30」が同社の製品ラインナップに追加された。NEO30は、クレーンレールなどに取り付けて使用でき、直感的な操作で最大30kg までの荷物の持ち上げをサポートする。
NEO30は、バッテリー駆動で配線やエア配管が不要なため、どこでもすぐに設置や立ち上げが可能。また、配線による転倒事故を防止し、台車やフォークリフトの通行を妨げない。1回の充電で最大8時間使用できるため、長時間作業を継続可能。使用条件によって1時間当たりの最大吊り上げ回数は異なり、例えば、ワークが10 kgの場合は最大200回/時間で、ワークが30kgの場合は最大50回/時間になる。
市場においてはワイヤーロープやチェーンを使用した巻上式バランサーが大半を占めるが、NEO30はロープ式のため本体が7.5kg と非常に軽量。そのため、レール上をスムーズに横移動でき、持ち運びも容易。また、ハンドルを引くだけでワークを上げ下げできるため、誰でも簡単に操作可能。
本体は荷重センサーを搭載しており、ハンドルを操作する人の手の力を検出し、それを速度と方向の信号に変換することで、スムーズな昇降作業を実現する。また、ハンドルから手を離すと装置が固定されるため、任意の位置で作業が可能。
標準品のフックのほかに、多種多様な機械式のアタッチメントを用意している。そのため、NEO30は物流工程における段ボール箱・袋・ドラム缶・タンクなどの取り扱い、板金の加工機への投入・取り出し作業、成形済み金属部品の取り扱い、自動車部品工場での自動車部品・タイヤ・ホイールの運搬など、様々な重量物搬送の現場で利用することができる。
NEO30は天井クレーンやジブクレーンなどと組み合わせてシステム一式での提供が可能。また、移動ベースプレート式のジブクレーンと組み合わせることで、フォークリフトを使用してシステム全体の使用場所を容易に移動可能だ。