鴻池運輸は5月29日、データの力で物流の課題を解決するHacobuへの資本参加を決定し、5月21日に出資が完了したと発表した。
出資目的は、「DX-ICT基盤の強化」と「定温物流現場のデジタル化の推進」。
DX-ICT基盤の強化では、Hacobu のエンジニア、技術、ノウハウを活用したデジタル化推進、データ活用などの開発推進や両社協働の新サービス・ツール開発、そして、鴻池運輸のグループ会社で IT サービスを提供するコウノイケ IT ソリューションズDXを支援するシャインのサービスを、Hacobuの販売チャンネルを活用し、販売強化する。
定温物流現場のデジタル化の推進では、Hacobuのクラウド型物流管理ソリューション「MOVO」シリーズを活用したDX化・効率化を目指す。
物流現場では、労働集約型のスタイルのほか、紙帳票やFAXなどを活用するアナログな職場環境が多くデジタル化の遅れが目立つことや、労働力不足の問題など、多くの課題が山積している。
鴻池運輸グループでは、物流現場を技術革新・DX で加速させる一環としてHacobuへ資本参加した。
鴻池運輸の佐藤 雅哉執行役員 ICT 推進本部本部⾧は「KONOIKEグループは、2030 年ビジョン「技術で、人が、高みを目指す」のもと、現場で培った知見と先進技術を融合させた技術革新・DX を推進しています。Hacobu 様との協業を通じて、デジタル基盤の強化、新サービスやそれらを統合したソリューションの共創、グループ内サービスやソリューションとの連携により、現場起点の変革を加速させることで、Hacobuのビジョンでもある「持続可能な物流インフラ」の実現に向け、業界の未来を共に切り拓いていく」と述べている。
なお、Hacobuは、新規引受先として鴻池運輸の他、マーキュリア・サプライチェーン投資事業有限責任組合、他1社(非公開)、既存引受先であるJICベンチャー・グロース・ファンド1号投資事業有限責任組合からの追加出資を合わせて、合計7億円の資金調達を行った。これまで約49億円を資金調達しており、今回の調達により累計資金調達額は約56億円となっている。
大和物流、Hacobu/ドライバーにアプリで軒先情報共有 負担軽減へ