地域資源の高付加価値化による地方創生に取り組むイミューは6月18日、北海道白糠町・白糠漁業協同組合と連携し、地元で「タンタカ」と呼ばれるカレイを活魚のまま輸送する実証実験を始動したと発表した。
同実証は名付けて「空飛ぶタンタカ プロジェクト」。3者は昨年9月から「鮮度保持水槽施設」による天然ブリの品質向上に取り組んでおり、その第2弾となる取り組み。
＜鮮度保持水槽のカレイ（タンタカ）＞
白糠町は太平洋に面した豊かな漁場があり、カレイを「タンタカ」と呼ぶ。その語源はアイヌ語に由来しているという。
3者が実証を行う「鮮度保持水槽施設」では、漁獲した魚を生きたまま港に持ち帰り、水槽（活けす）に放ち低活性化させる技術を採用。運用初年度となる2024年は天然ブリで実証実験をスタートし、数日間の低活性化後に神経締め・血抜きを行うことで、付加価値の高い出荷が可能となったという。
こうした知見をもとに、カレイを”活きたまま”出荷するプロジェクトを2025年6月からスタート。白糠町で水揚げされたカレイを、鮮度保持水槽施設により低活性化した状態で、その日のうちに東京・豊洲市場まで活魚輸送する。
＜北海道白糠町産の活カレイを、その日のうちに東京へ＞
イミューが独自に構築した鮮魚物流網と、陸路運送会社、釧路空港、航空会社との連携により、「最短24時間以内の“活魚流通”が実現した」としている。
同プロジェクトは、水産物の高付加価値化と新たな収益モデルを目指し、漁師と連携を図り持続可能な一次産業の発展を目指している。今後、タンタカに続き、白糠町の未利用魚やその他海産物の活用にも広げていく予定だ。
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