東京流通センターは2月28日、施設インフラである冷暖房システムに高効率熱源機器を導入し、4月1日から本稼働すると発表した。
<ガス発電の操作パネル>
<ガス発電機関>
<吸収式冷温水発生機の燃焼状態>
<ジェネリンク型吸収式冷温水発生機>
<6600/400 V 1000KVA変圧器>
流通センターの事務所棟、イベント会場、物流施設のA棟・B棟などへの冷暖房システムについて、最新鋭のガスエンジンによる発電機1基(370kw)、吸収式の冷温水発生機(ジェネリンク)、温水余熱用の熱交換器、水冷チラー冷凍機などを整備した。
都市ガスによる発電機で全施設電力の3%ほどを補うとともに、冷温水は夏季時での冷房、冬季での暖房に利用し、年間でCO排出量を380トン削減を目標とした高効率の省エネ、環境対応を実現する。
<緊急時の起動バッテリー>
一方で、緊急時に東電の供給が長時間途絶えた場合、既設の非常用発電機と燃料を温存して、独立して起動する電源を有し、最小限必要な停電時用供給電源として、防災センター、設備管理所、センタービル揚水ポンプなどの利用が可能となっている。
同社は、施設規模が大きく使用電力が1万kwを上回るレベルになっているが、従来から空調設備は、独自の設備を設けていた。
今回は設備の更新時(20年)に合わせて、コージェネレーションシステム(ガスを使って電気と熱を取りだし、利用するシステム)を導入して、緊急用の自家発電とは別に、都市ガスによる発電とともに、その排熱を利用して空調システムを今までより大幅に効率化して、省エネルギーを図ることにしたもの。
なお、新設備については東京ガスの子会社であるエネルギーアドバンスが、国の補助金制度を活用して同社の資産として設置する。
契約期問中のメンテナンス業務も行い、東京流通センターはエネルギーサービス契約により、毎月設備使用料として、エネルギーサービス料を支払い、設備投資は不要となり、新設備から発生する電気と熱を取得できる。
<スクリューチラー冷凍機>
<温水余熱用熱交換器>
今後、電気とガスのベストミックスを図り、氷蓄熱システムを含めた運用方法を検討して、さらに省エネルギーを図る計画。