商船三井は7月9日、先に中国海運(集団)総公司と合弁で設立した船主会社を通じ、ロシア・ヤマルLNGプロジェクト向け輸送に参画することになったと発表した。
<ヤマルLNGプロジェクト トレーディングルート イメージ図>
7月8日、同船主会社は、韓国・Daewoo Shipbuilding & Marine Engineeringと新造砕氷LNG船3隻の造船契約を締結した。
世界で初めて砕氷LNG船を使用したこのプロジェクトへの参画は、商船三井にとって大きなマイルストーンになるとしている。
プロジェクトに投入される砕氷LNG船は、最大氷厚2.1mの氷海で単独砕氷航行可能な仕様となっており、ロシア・ヤマル半島サベッタ港のヤマルLNG基地から、通年にわたり世界各地への輸送に従事する。また夏季には北極海航路を経由して東アジア向けに運航する。
このプロジェクトは北極海航路で過去に例のない大型プロジェクトで、商船三井はこのプロジェクトへの参画を通じて、北極海航路運航のために必要なノウハウおよびリソースを蓄積して、事業の核である海上輸送サービスの一層の充実と拡大に取り組んでいくとしている。
■新造砕氷LNG船の概要
主要寸法:全長 299m、幅50m
船型:17万2000立方mメンブレン型
アイスクラス/仕様:ロシア船級 ARC7 / 極寒地を対象とした特別仕様
砕氷航行能力:船首砕氷バウ構造、船尾3軸PODプロペラ
最大砕氷能力:氷厚2.1m(後進時)
造船所:Daewoo Shipbuilding & Marine Engineering Co., Ltd.