国土交通省は7月1日、ディーゼル重量車と二輪車の排出ガス規制を強化するため、道路運送車両の保安基準等を改正し、公布、施行した。
ディーゼル重量車は、排出ガス中に含まれる窒素酸化物(NOx)に対する規制について、これまでの規制値と比較して約4割低い水準に引き下げる規制強化を行う。
排出ガス試験モード等について、国連で策定された世界統一技術基準(UN GTR)の「重量車排出ガス試験方法(UN GTR No.4)」の試験モード(WHDC)を導入する。
WHDCで定められるエンジン運転サイクル外(オフサイクル時)の排出ガスに対する規制として「オフサイクルエミッション(UN GTR No.5)」と調和させた規制を導入する。
装備を義務づけている車載式故障診断装置に係る要件についても、より高度な故障診断を可能とするため、「車載式故障診断装置(UN GTR No.10)」と調和させた規制を導入する。
二輪車関係では、排出ガス中に含まれる窒素酸化物(NOx)、炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)に対する規制について、これまでの規制値と比較して最大約6割低い水準に引き下げる規制強化を行う。
既に導入済みの「二輪車排出ガス試験方法(UN GTR No.2)」の排出ガス試験モードに加え、排出ガス規制値に係る規制区分についてもUN GTRと整合を図る。
新たに駐車時等の燃料蒸発ガスに対する規制と車載式故障診断装置の装備の義務付けを行う。