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富士電機/事業系一般廃棄物の越境ごみ、産業廃棄物の混入を追跡監視

2001年08月20日/未分類

富士電機(株)および(株)ニスコム(東京都新宿区、小川光昭社長)は、家庭や事業所から排出される一般廃棄物の適正処理を監視する情報サービスを開発し、岡山市の協力を得て、昨年12月より試行実験を開始し、本年4月1日より本格実証実験に移行している。
このシステムは、一般廃棄物の収集運搬車両にGPS(全地球的測位)ユニット、衛星通信装置、Dopa通信装置を搭載することにより、単に収集車両の運行航跡をモニターするだけではなく、車両に取り付けたセンサーにより、収集位置や荷下ろし位置(緯度・経度)と日時をチェックし、収集が許可されていない地域でのごみの収集や、指定された清掃工場以外への持ち込み&荷下ろしなどをリアルタイムに、かつ広域に追跡監視するもの。
この追跡監視は、富士電機およびニスコムが共同で運営するネットワークセンター(東京都新宿区)が一括管理し、車両に取り付ける機器および通信を含めた情報サービスの業務委託方式(月額35 000円/台)とし、1台からでも低料金で提供できるビジネスシステムであり、以下の情報を市・収集業者へ提供する。
(1)市へ提供する情報とメリット
違反を検知した場合、数分で市が指定した場所へ車両番号と違反内容をFAX通報する。
また、市のセンターにパソコンを置くことにより、インターネットを介して、車両毎の運行作業履歴(地図およびテキスト)を参照でき、また、この情報は5年間保管される。
この情報提供サービスを受けることにより、越境ごみや産業廃棄物混入ごみの清掃工場への搬入未然防止、または不法投棄の即時検知が可能となり、廃棄物の適正処理行政へ活用でき、最終的には市民貢献に役立てることができる。
(2)収集業者へ提供する情報とメリット
車両毎の運行作業履歴(地図及びテキスト)および運転日報を、業者事務所に置いたパソコンからインターネットを介してリアルタイムに参照できる。また、パソコンが無い収集業者へは紙ベースで郵送する。
これにより、指定時刻以前の収集(早取り)や収集忘れなどを管理でき、また運転日報を活用することにより収集運搬業務の効率化が可能になる。
この実証実験は、岡山市から許可を受けている一般廃棄物の収集業者が所有する計25台を用いて行っている。
富士電機では、岡山市での実証実験を2年間継続するとともに、他の市町村への営業展開を始めており、初年度10自治体500台の車両への展開を計画している。
これにより、富士電機とニスコムは、既に商用展開している産業廃棄物監視システム、タンクローリ―などの危険物運搬車両の危機管理システム、および今回開発した一般廃棄物監視システム、更には最終処分地への不法侵入管理システムの開発により、全ての廃棄物について、排出から最終処分まで、廃棄物と車両を一体にして管理するシステムが完成したことになる。
また、産業廃棄物監視システムについては、今年4月から施行された廃棄物処理法改正に対応して、最終処分場までの処理完了確認の機能を組み込むと同時に、日本産業廃棄物処理振興センターが運営管理する電子マニフェストシステムとの連携により、煩雑な紙伝票の回付処理を削減できるようになる。
更には、全システム共通に、車両の運行情報を地図上へ展開してWeb配信する機能や車両の運転日報、各種情報Web配信する機能も装備していき、全体として、’05年で100億円の売上を計画している。

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