富士電機(株)は、HACCPに対応した衛星通信利用の食品流通過程における温度管理システム(HACCP-SCMS)を開発した。
食品産業分野では、HACCPの基準を遵守することによって食品の安全性を確保するよう努めているが、昨今の食中毒問題などにより更なる安全性確保への取組みが求められている。
HACCPの安全・衛生管理の手法を有効に活用するためには、生産から消費に関係する全ての段階におけるモニタリングと適正な制御が必要だが、生産段階・販売段階に比較して物流段階での安全・衛生管理(特に温度管理)に有効な手段が提供されていないのが現状だった。
富士電機は(株)ニスコムと共同で、「食品流通過程における温度管理システム(HACCP-SCMS)」を開発。
物流に使用する車輌(冷凍車・冷蔵車)に温度センサー、車速センサー、衛星通信アンテナ、通信制御装置を取り付け、全地球測位システム(GPS)を利用した位置情報を衛星経由で収集・記録し、車輌の運行監視を行なうと共に、温度センサーによる荷台の温度、速度センサーによる車輌の走行情報なども通信衛星経由でネットワークセンターに送信し、監視することができる。
特に、生鮮食品などの長距離輸送などのケースでは、携帯電話などの簡便な通信では郊外や農山村部では電波が届かず、監視が途絶えることとなりますが、衛星通信を利用することで、計測された温度情報は常時リアルタイムにセンターにて把握でき監視が途切れることがない。
運行中に収集された情報は、ネットワークセンターにて一括管理され、運搬車輌ごとの運行中温度変化グラフ、運行軌跡、急ブレーキ・速度超過などの走行状況などのデータがインターネットを経由してWeb配信で利用可能となっている。
た、運行中の車輌に温度超過の警報を発信する機能や、車載端末から温度管理納品表を印刷する機能などのオプションサービスも用意されている。
このサービスは、温度管理が重要と考えられる乳製品、冷凍食品、生鮮食品などの物流上での安全・衛生管理に有効なソリューションを提供する。
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富士電機/衛星通信を利用した食品流通のリアルタイム温度管理サービスを開始
2001年08月20日/未分類
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