SAPジャパン、イーシステム／CRM事業で業務提携

SAPジャパン（株）と イーシステム（株）の両社は、CRMビジネスにおいて密接な事業協力を行うことで合意した。米CRM製品シーベルの導入コンサルティング最大手であるイーシステムにとって、初のSAP CRMビジネス参入となる。
イーシステムは、 これまで得たCRM導入ノウハウを活用し、新たに mySAP CRM の導入に関するコンサルテーションの提供を開始する。これに伴いイーシステムは、SAPジャパンと「SAP サービスパートナー契約」を2001年11月中に締結する。
イーシステムは、mySAP CRM を「第三世代型CRM」（フロントオフィスとバックオフィスの統合）の 基盤となりうる次世代のCRMソリューションであると評価。特に、CRMと統合基幹業務システム（ERP）との統合が将来必要となる顧客ニーズへのベストソリューションとしてmySAP CRMを位置付けている。
イーシステムは、顧客のCRMに対する方向性やビジョンの明確化など企業のビジネス基盤となるコンサルティングに注力することにより、ERPやSCM（サプライチェーン・マネジメント）のノウハウを持つ、SAPジャパンのサービスパートナーと協業して、相互補完的にサービスを提供していく。
イーシステムは今後1年間で、mySAP CRM のコンサルタントを最低10名育成。またイーシステムは、mySAP CRM　関連で来年度に5～6億円の売上を目標としたビジネスプランを策定している。SAPジャパンにとっては、すでにCRM市場で実績の高いイーシステムとの提携による mySAP CRM のシェア拡大、モバイル分野での市場拡大につながることとなる。
一方、SAPジャパンとイーシステムの両社は、モバイル分野における技術提携の可能性についても検討に入った。 イーシステムが開発／販売を手がけている「クイックアクセス」ブランドの携帯電話の専用アダプターとSAP製品を組み合わせ、SAPの統合基幹業務システムやCRMソリューションと連携させるための技術開発を共同で行うもの。
イーシステムのクイックアクセスは、専用アダプターを携帯電話に装着するだけで、誰でも何処からでも容易に目的のサイトへのアクセスが可能となり、個々の専用アダプター内の異なる識別コードにより、特定した顧客に対して、ワン・トゥ・ワンのモバイル・マーケティングが実現できる。