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日本ユニシス/XML Webサービスの実験サイトを公開、日用雑貨品の調達システムで実験

2001年11月29日/未分類

日本ユニシス(株)は、マイクロソフトの次世代インターネット戦略「MicrosoftR .NET(ドットネット)」を利用したシステムを実験サイトとして公開し、多くの企業がXML Webサービス に接続し、体験することを可能にした。
本実験サイトを体験することで、XML Webサービスが今後のアプリケーション構築にもたらす重要性を理解することができる。
本実験サイトで利用するプログラムは、日用雑貨品の調達システムをモデル化したもの。実験参加者は、小売/卸売業者の立場でサイトに模擬参加できる。
実験サイトは、小売業者/卸売業者・取引先ベンダー・業界協会とで構成されており、日本ユニシスのサーバ上の取引先ベンダー・システムとマイクロソフトのサーバ上の業界協会システムを、実験参加者のサーバ上の卸売業者プログラムからインターネット経由でアクセスし、XML Webサービスによる企業間連携(B2B)を体験できる。
本実験サイトにおけるプログラムは、8月28日に開催された「Microsoft Tech・Ed 2001 Tokyo」にて公開したもので、卸売業における受発注業務をXML Webサービスとして構築。
通常取引関係のないベンダーのシステムとの動的連携を、オープン技術であるSOAPおよび UDDI を利用して実現している。
実験サイトの参加者は、日本ユニシスのホームページ(http://www.unisys.co.jp/net/)から小売業者/卸売業者部分のプログラムをダウンロードして、自身のサーバに設定することになる。プログラムの動作環境としてMicrosoft WindowsR 2000 Professional、 Microsoft Windows 2000 Server 、Microsoft Windows XP Professionalのいずれかと Microsoft .NET Framework ベータ2が必要になる。
XML Webサービスは今後のアプリケーション構築形態として重要性を増していくものだが、適用を進めるためにはそのメリットを多くの企業が実検証する必要がある。
日本ユニシスとマイクロソフトは、複数の企業が提供するXML Webサービスをインターネット越しに呼び出せる環境を模したものとして、それぞれがサーバを設置し、その上にXML Webサービスを配置する環境を実験サイトの名称で公開する準備を進めてきた。
自社外の複数サイトをまたがってXML Webサービス連携を実現できる環境は、現在のところ他には存在しないので、今後、XML Webサービスの構築を検討する企業・開発者にとっては、非常に有効な体験サイトになる。
日本ユニシスでは、実験システムの開発と本実験サイト運用によるノウハウ、長年培ってきた企業向けシステムおよび企業間取引における豊富なノウハウをベースとし、マイクロソフトの .NET Frameworkによる企業ソリューション開発を推進してく。
【実験サイトの概要】
この実験サイトでは、日用雑貨品調達における企業間取引をXML Webサービスで実現するモデルを使用。
実験への参加者は次のような手順により、実験プログラムを稼働させることが出来ます。
(1) テストプログラムの入手
日本ユニシスのダウンロードサイト(http://www.unisys.co.jp/net/)より、関連ドキュメントとプログラム(上図の小売と卸売業者の部分)をダウンロードする。
(2) 実験参加者での環境構築
ダウンロードしたプログラムを、インストール・ガイドに従って導入。この際、小売業者部分と卸売業者の部分を異なる機器に導入すると、小売・卸・ベンダー・業界協会という4者間での連携環境を構成できる。
(3) 連携実験の実施
環境設定が完了したならば、操作ガイドに従って操作することで連携実験を開始できる。小売業者から注文データを送信し、卸売業者での処理を確認する。卸売業者の処理の中から、日本ユニシスのサーバとマイクロソフトのサーバをアクセスして処理が行われることが確認できる。
Microsoft .NET
マイクロソフトが2000年6月に発表した次世代インターネット戦略です。「Microsoft .NET」では、すべての情報機器がインターネットに接続されることを前提として、従来のような単体としてのコンピュータではなく、インターネット全体に分散配置されたアプリケーションやデータを、必要に応じて利用可能にする。SOAPとXMLというインターネットの標準インターフェイスにより、ネットワーク上のソフトウェア(コンポーネント)が連動して、ソフトウェア自身が能動的にネットワーク上のサービスやデータを利用して大きなシステムを構築する事が可能となる。
XML Webサービス
XMLやHTTPなどのインターネット標準を利用した、プログラム可能なアプリケーションおよびシステム間連携技術の呼称で、今後のEビジネス実現の基盤技術となる。
システムの概要は次のとおり。
【卸売業における受発注システム】
現在の企業間(B2B)システムは、長期の取引関係に基づいた固定的なシステム間連携が主流となっている。しかし、インターネットにおける協調的ビジネスへの対応という市場の要求が高まってきている。
企業は過去に取引関係を持たなかった企業との短期的な取引など、より柔軟な関係を実現するシステムを築く必要がある。このような要件に対して卸売業における受発注システムを例に取り、既存システムの XML Web サービス化というソリューションを提案。
XML Web サービスの実現により、卸売業者はベンダーとの自動的な連携を図ることで、従来卸売業界が抱えていた小売業者からの商材受注の欠品に対するリスクマネージメントコストを回避することができる。また、中小のベンダーにおいては、XML Web サービスに参入することによる取引先拡大の機会が新たに作りだされることになる。
卸売業者の受発注システムは、小売業者に対して発注及び出荷状況照会機能を XML Web サービスとして公開し、通常取引先ベンダーのシステムと連携する。卸売業者のシステム側において、受注後に商品在庫の欠品が判明した場合には、業界協会およびUDDI を利用し商材の取引が可能なベンダーをダイナミックに照会し、システムから直接ベンダーの受注システムへ発注し取りまとめることで、小売業者からの発注に対応する。
SOAP(Simple Object Access Protocol)
インターネットに遍在する様々なアプリケーションやサービスをつなげるための、XML標準に基づく共通メッセージプロトコル。Web サービスによるシステム連携において事実上の標準となっているが、現在は W3C(World Wide Web Consortium) の XML プロトコル ワーキンググループのもとで関連技術を含めた標準化を進めている。
UDDI(Universal Description Discovery and Integration)
UDDI はインターネットを介した B2B 統合とコマースの促進および拡大を目的に、2000年9月にマイクロソフト、IBM、アリバの3社を中心に創設されたコミュニティーであり、2001年5月時点において260以上の企業と技術リーダーによって構成されている。
UDDI 仕様は企業が提供するサービスの記述、他の企業が提供するサービスの発見に関する統一的な方法、そして特定の企業と電子的な関係を持つために必要なインターフェイスなどを XML の活用により提供するもの。UDDI ビジネスレジストリは UDDI 仕様に基づき実装された、グローバルでパブリックなオンラインディレクトリであり、マイクロソフト(http://uddi.microsoft.com)及びIBMが運営している。(2001年7月24日現在)
Microsoft .NET Framework
次世代インターネット戦略「Microsoft .NET」において、ソフトウェアを開発・実行するための環境として提供されるものが.NET Framework。.NET Frameworkでは、特定のハードウェアに依存することなくソフトウェアを実行可能で、かつメモリ管理やセキュリティ管理などの煩雑な処理を提供してくれるCLR(Common Language Runtime)と呼ばれるしくみを利用して実現される。

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