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五洋建設/物流施設やショッピングセンター建設向け省力化工法を開発

2001年12月09日/未分類

五洋建設(株)は、物流倉庫やショッピングセンターを建設する際に大幅な施工合理化を可能とする「CFTフラットスラブ構造と大型ハーフプレキャスト床材による省力化工法」を開発、実大施工実験および構造性能検証実験によりその効果を確認した。
柱に鋼管コンクリート柱(以下、CFT柱)を用いたCFTフラットスラブ構造は、建物に梁を設けずスラブを直接柱で支える構造であることから、空間を有効に利用できる特長を持っている。
しかしながら、これまでCFT柱を用いたフラットスラブ構造において、CFT柱とフラットスラブの接合方法は一般化されておらず、またフラットスラブと柱の接合部の合理化が難しいため、現場で配筋しコンクリート打設をする在来工法での施工例が多く見られる。
 
そこで、フラットスラブキャピタル部(柱頭部)とCFT柱の簡易な接合方法を開発するとともに、ハーフプレキャスト床板を大型化した施工方法を開発し、施工の省力化・高速化による工期短縮を可能にした。
プレキャスト化したキャピタル部とCFT柱の接合方法は、キャピタル部に埋設したH鋼ウェブと柱側のガセットを高力ボルト接合する方法と、柱にシアブロックを溶接固定する方法の2構法を開発した。
いずれも後打ちコンクリートを打設することで、フラットスラブとCFT柱を一体化するもの。10m×10mスパンのCFT柱4本による実大施工実験では上記2つの接合構法を2箇所ずつ採用して構築を行い、実際の施工性を確認した。各接合方法の耐震性能については別途構造実験によりその有効性を検証している。
 
本工法による工期は、柱をRC造、フラットスラブを型枠場所打ちとする在来工法に比べ、型枠支保工や配筋作業などの現場作業が削減できることから、各フロアで約1/4の工期短縮が可能であり、5階建ての通常規模の倉庫を想定した場合、全体工期で約1/5の工期短縮が可能であるとの結果が得られた。
また、コスト試算でも、プレキャスト部材を大型化し現場で製作することにより、在来工法とほぼ同等の施工費用となることを確認している。
今後、同社では本工法のさらなる施工性向上に向けて、支保工の簡略化や建物外周部耐力壁部分の高速施工化を図るとともに、物流倉庫やショッピングセンターの建設工事の受注に向け、本工法適用による工期短縮のメリットをアピールしていく。

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