日本航空／航空貨物のグローバル提携「WOW」加盟

日本航空（株）の貨物事業JALCARGOは、航空貨物の戦略的かつグローバルなアライアンス「WOW」に加盟することを決定し、2002年7月4日、WOWのメンバーである貨物系航空会社3社、ルフトハンザ・カーゴ（以下、LCAG）、シンガポール・エアラインズ・カーゴ（以下、SQ Cargo）、SASカーゴ・グループ（以下、SAS Cargo）と調印した。
航空貨物事業は、2000年末以来の未曾有の需要低迷から脱し、今後の更なる成長が期待されている。そうした中、航空貨物に対するマーケット・ニーズは、企業活動のグローバル化進展に伴い、広範な輸送ネットワークや、安全性・確実性・迅速性を基盤とした付加価値サービスを重視する傾向を強めている。
JALCARGOは、このマーケット・ニーズによりスピーディーかつ的確に応えていくため、WOW加盟
によって、輸送ネットワークの更なる拡大、グローバル化と品質の一層の向上を図ることとした。
JALCARGOは今後、商品開発、運送品質標準化、そしてシステム開発の各分野でメンバー3社との共同ワーキングチーム「Business Integration Team」に参画し、来春を目処に、WOWブランドのもとでの「J-PRODUCTS」のネットワークサービスの強化や、WOW傘下3社の商品との連携を図り、4社のワールドワイドな輸送ネットワークを駆使した、安全・迅速・確実なインターライン輸送サービスの拡大を実現する。
JALCARGOは、WOWへの加盟を通じて、これまで以上に積極的に顧客ニーズに合った商品の提供に取り組んでいく。
WOWの概要
加盟航空会社 LCAG、SQ Cargo、SAS Cargo、JALCARGOの4社
活動経緯
2000年 4月：LCAG、SQ Cargo、SAS Cargo3社で、提携発足を基本合意
2001年10月：WOWブランドのもとで、エクスプレス貨物を対象とした3社（LCAG/td.Flash SQ Cargo/Swiftrider SAS/SAS Prioirty） 既存商品連携による販売を開始
2002年 4月：WOWブランドのもとで、一般貨物を対象とした3社既存商品(LCAG/td.Pro SQ Cargo/General Cargo SAS/General Cargo ) 連携による販売を開始
2002年 7月　JALCARGO加盟
基本コンセプト
1.顧客ニーズに合致した輸送サービス、グローバル市場を対象とした、世界的なネットワーク構築
2.輸送時間・品質面での、付加価値の高い最先端ロジスティクスシステムの確立
保有貨物機数 LCAG/B747-200F 8機、MD11F 14機 SQ Cargo/B747-400F 11機
JALCARGO/B747-200F 10機 （SAS Cargoは無し）
ネットワーク 4社貨物便/旅客便の合計で、103カ国・523地点へ寄航　
J-PRODUCTS
迅速性・定時性といった時間価値の追求にとどまらず、貨物の品目特性に合わせたより専門的・技術的な取扱いを、細分化された商品カテゴリーをもって約束し、多様化する国際航空貨物マーケットのニーズにより木目細かく応える、JALCARGOのマルチ商品体系。
絶対的な輸送スピードを誇る「J SPEED」、大口貨物に対して優先的な輸送を約束する「JFREIGHT」、貨物の特性に応じてよりエキスパートな輸送を実現する「J CARE」（精密機器等対象）「J ART」（美術品対象）「J FRESH」（生鮮品対象）「J COOL」（温度管理を必要とする貨物対象）と一般貨物の7つの商品から構成される。
Jが冠につく6つの商品については、空港での貨物や書類のスピーディーな取り扱いや、ITを駆使した正確かつタイムリーな動態情報提供も行っている。また、J-PRODUCTSと共に開発された「WEBメンバーシップ」に登録することで「J SPEED」のインターネット予約や、WEBを通じた貨物輸送レポート・運賃表の表示に加え、最新のJALCARGOニュースの提供を行っている。