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松下電工、日本通運/3PL事業会社を設立

2002年07月14日/未分類

松下電工(株)と日本通運(株)は、3PL事業を行う物流会社を2002年2月に共同出資で設立し、稼動準備を進め、第一種利用運送事業の認可を得たことを受け、8月1日から事業を開始する。 
大手電機メーカーと大手物流会社の提携による3PL会社の設立は、国内では初めてのケース。新会社、ナイス・ロジスティクス(株)は、まず松下電工の物流業務を全面受託し、物流面でのCSを向上させながら、松下電工のSCM展開に合わせて、共同物流、連結による全体最適化などで物流の効率化をすすめ、3年後に現状物流コストの30%削減を目指す。
当初は電器、電材ルートの物流業務からスタートするが、来年以降、順次住設建材ルート、制御機器ルートの物流業務に拡大し、将来は、関連会社を含めた調達・生産物流、販売物流 、グローバル物流の全領域に事業展開し、松下電工グループとして効率的な物流体制を構築する。
日本通運は、新会社に対し、保有するノウハウ、システム、ネットワークを提供し、合理化活動を支援することで、松下電工のグローバルに展開するSCMを物流面でサポートする。
■実施内容
8月1日に、現在松下電工の物流部門で行なっている電器、電材ルート代理店への物流業務(電器・電材物流部が担当している販売一次物流)を全面的に新会社へ移管する。
電器・電材物流部の人員はすべて新会社へ出向し、物流拠点(10拠点)、運用システム、担当業者など、現在のすべての業務をそのまま引継ぐ。 日本通運からの出向者は、新会社の経営、企画、管理、営業面をサポートし、合理化推進を支援。
ITを活用した新しい競争入札システムの導入や、科学的分析による料金体系の見直しなど制度改革を順次実施し、現状コストの削減に取り組む。 また、他社との共同配送、共同保管、グローバル物流など新規領域への事業展開も進めていく。
■新会社設立の背景
・グローバルに展開するSCMに連動して、物流業務を全体最適の観点から効率化していくためには、現在のメーカー物流の枠を超えてメーカーからユーザーまで一貫した対応がとれる、構造面での抜本的改革の必要に迫られていた。
・ユーザーとメーカーが直結化していく中で、市場での物流ニーズが急速に複雑化、多様化していくことに対し、スピーディーな対応と物流面でのCS向上が求められている。
・市場でのコスト競争力を高めるための、物流業務における従来型の合理化活動に加え、新しい視点からの大胆な合理化推進が必要とされていた。
■新会社設立の経緯
上記のような背景のもとで、松下電工では、グローバルに展開するSCMに対応して、物流面でのCSを向上させつつ市場競争力を高め、なおかつ大幅なコスト削減を実現するために、3PL方式を始めいくつかの対応手段の検討を行ってきた。
また、そのための最適物流業者を探していました。そうしたなかで3PL推進で最も信頼性があり、グローバル展開にも強い日本通運がパートナーとして最適であるとの結論に達し、相談を持ちかけ提案を求めた。
日本通運は、松下電工の物流を長年担当してきた経験から、松下電工の物流業務を熟知しており、専門業者の立場から具体的に提案。また豊富なノウハウ、インフラをスケールの大きい松下電工物流に適用することで、大きな効果が期待できるとともに、本格的な3PL事業を確立することで、経営体質を強化し、企業価値を高めることにも結びつくと判断した。
上記のように両社はお互いの狙いが合致し、またメリットを認め合った上で3PL事業を行う新会社を共同出資で設立することで合意した。
■新会社の具体的な推進項目
1.競争入札、モーダルシフトなどで幹線輸送の合理化を進める。
2.他社との共同配送により区域配送の効率化を進める。
3.倉庫空スペースの有効活用、業務効率化による倉庫コストの合理化を進める。
4.他社との共同配送、共同保管、グローバル物流など連結会社を中心に新たな事業領域への展開を進める。
■新会社の概要
名称:ナイス・ロジスティクス株式会社
資本金:1.5億円
出資:松下電工株式会社:52% 日本通運株式会社:48%
本社所在地:〒540‐0001大阪市中央区城見2-1-3
電話:06‐6943‐5761
FAX:06‐6943‐5766
代表取締役:坂井克守
事業内容(1)貨物運送取扱事業
(2)倉庫業
(3)上記(1)および(2)に付随する関連事業
売上:約170億円/年(当初)
従業員数:162名
■今後の展開
2002年8月 業務開始(電材ルート、電器ルートの物流業務を移管)
2003年6月 住建ルート、制御ルートの物流業務を移管予定
2004年以降  全社的に生産物流、販売物流業務を順次実施

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