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住友商事/上海に電子部品専門商社設立

2002年07月21日/未分類

住友商事(株)は、今般、中国・上海を中心とする華東地域で急増する日系エレクトロニクスメーカーの電子部品調達ニーズに対応するため、100%出資の電子部品専門商社、(株)スミトロニクスの中国拠点として、華南地域(香港、深セン、恵州)に続き、華東地域に上海法人(スミトロニクス上海)を設立した。
新会社は、スミトロニクスの国際部品調達ネットワークとサプライ・チェーン・マネジメント(SCM)システムを活用したファブレス型(自前の工場を持たない)EMS事業を推し進め、3年後に100億円の売上高を見込んでいる。
従来、日系エレクトロニクスメーカーの対中進出先は外資誘致に熱心な広東省を中心とした華南地域に集中していたが、同地域の賃金コスト上昇、治安悪化等を背景に、最近は上海を中心とする華東地域への進出が顕著となっている。
他方、これら日系メーカーは生産コスト抑制のためEMS活用を積極化する傾向にあるほか、中国製部品を発掘・採用する動きも目立ってきているため、企業進出著しい華東地域の日系メーカーのEMSニーズを取り込むとともに、中国を含む東南アジア各国の日系メーカー向けに技術・品質・コスト面で競争力のある中国製部品を発掘・調達するべく、今回の上海法人設立した。
注:EMS(Electronics Manufacturing Service=電子機器の生産受託サービス)=電子機器の開発・設計から試作、部品の調達・保管・品質保証、生産、物流まで、製造に関する全ての機能を一貫して受託するアウトソーシング形態。
新会社の概要
社名:スミトロニクス上海(中文名:住商電子(上海)有限公司)
設立:2002年6月
所在地:上海市 外高橋保税区 徳保路11号 46号廠房
資本金:5000万円
株主:住友商事(80%)、中国住友商事(20%)
事業:
・SCMを活用したEMS事業(電子機器の生産受託サービス)
・中国製部品の日本及び東南アジア向け輸出
従業員:30名
スミトロニクスのファブレス型EMS事業について  
スミトロニクスのEMS事業は、世界500社以上の電子部品メーカーから顧客企業が必要とする部品を最適調達し、主として実装基板ユニットの形でJIT(Just in time)納入しているが、最大の特徴は、自社工場を持たずに提携先である国内外10社以上の基板実装メーカー(契約工場)に生産を委託するファブレス型の事業形態を取っていること。
ファブレス型の優位点としては、(イ)顧客の近くで生産できること、(ロ)顧客の生産拠点シフトに柔軟かつ迅速に対応できること、(ハ)顧客の要望する多種多様な製品仕様に対応できること(近くの工場で製造不能な場合は他の製造可能な工場で補完する)、等が挙げられる。
もう一つの特徴は、電子部品の国際調達ノウハウを結集し、部品メーカーへの発注から納入、基板実装ラインへの組み込みなど部品調達の一連の流れを一括管理できる独自のSCMシステムを開発・導入していること。
このシステムは顧客企業、契約工場、部品メーカーを結んでいるため、顧客企業の製品生産状況、契約工場の基板実装状況、部品の在庫状況を同時に把握し、どの部品がいつ、どれだけ必要かを確認できる。逆に、顧客の要望する実装基板をいつ、どれだけ生産できるかを確認し、顧客の生産計画に反映することもできる。

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