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トヨタ自動車/情報ネットワークサービス「G-BOOK」開発

2002年08月29日/未分類

トヨタ自動車(株)は、「人」、「クルマ」、「社会」を有機的に結びつける新しい情報ネットワークサービス「G-BOOK」を開発。9月1日より紹介サイト(http://g-book.com)を開設し、10月1日よりPCやPDA(携帯情報端末)、携帯電話向けに一部サービスの提供を開始する。
また、本年秋に発売する新型車にG-BOOK対応端末を搭載するのを契機に、本格的なサービス提供を開始する。
G-BOOKは、トヨタの会員制情報サービス「GAZOO」の会員システムを基盤に、車に搭載された無線通信端末(車載端末)での利用を基本としているが、時と場所を選ばないシームレスなシステムを構築しており、PCやPDA、携帯電話などからもアクセスできるだけでなく、端末間の連携機能(例えば、携帯電話から車の状況<位置・走行距離など>を把握する)も実施できる。将来的には車から家電やホームセキュリティシステムを操作することなども可能となる。
ことし秋の新型車に搭載されるG-BOOK対応端末は、データ通信モジュールやSDカードを搭載する新しいタイプの車載端末となっており、顧客はラジオ感覚の気軽さで最新のネットワークサービスを利用できる。
提供するコンテンツやサービスは、幅広い業界・業種にご参加いただくことにより、異業種複合型の多彩なサービス展開を実現。また、ネットワークの中核となる情報センター(「G-BOOKセンター」)にG-BOOK利用契約者1人1人に対応するサーバー(UCS:ユーザー カスタマイズド サーバー)を用意、個々のお客様のニーズに合わせたサービスの提供も可能としている。
今後も、一般企業の参画を幅広く受付ける方針であり、参画をご希望される企業には、コンテンツ開発に必要なソフトの仕様等も開示する。
トヨタでは、G-BOOKを車の重要な機能のひとつと位置付けており、来年中旬以降に発売するメーカー装着のナビゲーションシステムに標準機能として展開していくとともに、機能・サービス内容の充実に継続して取り組んでいく方針。
G-BOOKのシステム・サービスの詳細
(1)G-BOOKシステムの特徴
a.データ通信モジュールDCMを車に搭載
従来の通信ナビやカー情報サービスのように、顧客の携帯電話を接続する必要はなく、ワンタッチで、ネットワークに接続できる。しかも、サービスは定額制で、高速通信を通信費を気にせずに楽しめる。また、トンネルなどでデータ通信が中断しても、数分以内なら途中から自動的に再開する接続保持機能を有している。
b.SDカード対応端末
SDカードに、ナビの地図や車載端末の基本ソフトを搭載しており、コンビニなどに展開されているマルチメディア端末「E-TOWER」などから、市街図や新しい地図をダウンロードしたり、基本ソフトのバージョンアップができる。また、音楽やゲームなどもダウンロードできる。なお、SDカードは、市販のSDカード型のオーディオプレイヤーや、デジタルカメラ、PDAなどとも互換性があり、音楽、画像などのコンテンツを共有できる。
c.ユーザー カスタマイズド サーバー(UCS)
情報センターに、G-BOOKの利用契約者1人1人が自由にカスタマイズできるサーバーを設けており、顧客個々の嗜好に合わせた画面やメニューの設定、更には、顧客のメンテナンス情報の管理などに対応している。また、車を代替する際も、次車の車載端末に顧客の情報を引き継ぐことができる。
d.シームレスネットワーク
車載端末以外に、PC、PDA、携帯電話などからもアクセス可能であり、時と場所を選ばず同様のサービスを享受できる。特に、「ポケットG-BOOK」は、市販のPDAに専用アプリケーションソフトをインストールすれば、車載端末と同等の操作画面からサービスを享受でき、車外における顧客の利便性が一層向上する。
e.電子決済機能
主要各社のクレジットカード、また、コンビニなどで広く販売されているプリペイドカード(KDDIのスーパーワールドカード@Ca)による電子決済機能を有しており、基本利用料の支払いや有償サービスの購入、Eコマースなどのオンライン決済が可能。また、一般企業がサービスをG-BOOKに提供する場合、お客様からの料金回収代行も行う。
f.音声読み上げ、音声認識機能
文字情報は、情報センターで読み上げ専用テキストに変換されて端末に配信されるので、顧客は自然な合成音で情報を聞くことができる。また、従来の車載機内蔵型の音声コマンド認識機能に加えて、センター型の音声認識システム(IVR:Intelligent Voice Recognition)も用意しており、携帯電話からの発話に応じて、コンピューターが応じるコンテンツも予定している。
g.オープンコンテンツ環境
コンテンツ開発用にG-BOOK-MLと呼ばれる開発言語と、標準テンプレートを用意。コンテンツ提供企業は、車両特有の制約条件や車載機器との複雑なプロトコルを意識することなくコンテンツを制作できる。またG-BOOK-MLで開発したコンテンツは、車載機だけでなく、PC、携帯電話、PDAからもアクセス可能なように自動変換される。これらにより、一般企業の参画が容易になっている。
(2)G-BOOKサービスの概要
a.セーフティ&セキュリティーサービス
運転中のトラブル発生時に、車両位置を情報センターで把握し救援車両を手配(「ロードアシスト24」)したり、携帯電話で車の位置を確認したり、万一の場合、位置を追跡できるサービス(「マイカーサーチ」)。 また車の状態をネットワークで遠隔から把握し、販売店などから適切なメンテナンス案内を行うサービス(「リモートメンテナンスサービス」)。将来的には、一部の車両で故障診断なども行う予定。
b.ライブナビゲーションサービス
ナビと連動した、タウン情報や旅行情報、趣味、娯楽情報などのサービス。顧客が好みのスポットを検索すると、そのままナビの地図上に表示したり目的地として設定することが可能となる。有力なタウン情報誌や、旅行情報誌などと提携したコンテンツが展開される。
c.インフォメーションサービス
一般、スポーツ、芸能、経済などのニュースや天気予報、株価情報などを読み上げる。顧客が好みの項目を予めセットしておくと、その関連情報だけを抽出するカスタマイズサービスも可能。
自分の車の任意保険の契約内容の紹介や更新、また金融サービスとして、車内から顧客の銀行口座や証券口座などにアクセスし、残高、取引明細などを照会できるサービスも提供する。
d.エンターテイメントサービス
カラオケやBGMを車載機にダウンロードして再生させたり、各種ゲームや音楽をSDカードにダウンロードするなど娯楽情報サービス。
オンラインゲームや顧客参加型のコミュニティも開催する予定。
e.コミュニケーションサービス
電子メールの送受信や伝言版、掲示板などのサービス。また、グループ走行などの際に、顧客同士が、互いの現在地をナビの地図上に表示できるサービスも提供する。
f.E コマースサービス
GAZOOショッピングモールの商品やG-BOOKの有償コンテンツやサービスを、オンラインで決済し購入できる。
g.OSS(オペレーターサポートサービス)機能
携帯電話などからの要請にオペレーターが対応し、顧客に代わって情報センターから情報検索やナビの目的地設定を代行するサービス。
※DCMの通信圏内でGPSが受信できる走行中において
(3)ビジネスモデルの概要
G-BOOKの利用にあたって顧客は「G-BOOK利用契約」を結び、月々定額の利用料を支払う。これにより顧客は、車載端末による通信と、約30項目の標準サービスが受けられる。オプションの有償サービスについては、顧客自身が、利用の都度、サービス提供企業と契約する。  
G-BOOKの利用契約、オプションサービスの利用契約、及びこれらの解約は、車載端末から即座に可能。利用料の決済も、クレジットカードやプリペイドカードによる電子決済で行う。(販売店に設置の申込み書から契約することも可能)  
なお、車載端末とデータ通信モジュールを保有しない顧客向けの簡易サービスとして、PCや携帯電話、PDAからのみ利用できる「G-BOOKライト」も設定する。

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