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国土交通省/「貨物自動車運送事業法施行規則等の改正省令案」についての意見と回答

2002年12月08日/未分類

国土交通省は、10月1日から14年10月31日までの期間において、「貨物自動車運送事業法施行規則等の一部を改正する省令案」に係るパブリックコメントを実施した。その結果、意見の概要と国土交通省の考え方を以下のとおりまとめた。
「貨物自動車運送事業法施行規則等の一部を改正する省令案」
について頂いたご意見とそれに対する国土交通省の考え方
貨物自動車運送事業法施行規則及び貨物自動車運送事業報告規則について
(1)貨物自動車利用運送に係る規定の整備について
(意見)
トラック事業者の行う利用運送に係る規制が従来より強化されることのないようにされたい。(1件)
(国土交通省の考え方)
トラック事業者の行う利用運送について、改正後施行後、規制を強化することは検討していない。
(2)営業区域について
(意見)
今後は区域にこだわらず事業活動ができる反面、本拠地が不明確な事業活動が行われるおそれがある。このため、営業所の活動と所属車両を明確にする措置が必要ではないか。(1件)
(国土交通省の考え方)
営業区域の廃止後においても、事業計画における営業所の認可に際しては、従来通り、車庫や当該営業所に所属する車両の確認等を行うこととなる。このため、本拠地が不明確になることはない。
(意見)
営業区域の廃止によって、大手事業者が区域内を侵食し、中小企業が立ちゆかなくなること、競争の激化の結果安全運行が確保できなくなり、重大事故の発生が危惧されることから、廃止の延期をお願いしたい。(1件)
(国土交通省の考え方)
営業区域の廃止については、大手・中小を問わず経営能力の高い事業者により自由な経営を行って頂くために行うものであり、既に法律において実施が決定された事項。なお、営業区域制度の廃止後においても安全運行が確保されるよう、今般、貨物自動車運送事業輸送安全規則の改正の中で、運行管理体制の見直しを検討している。
(3)運賃・料金について
(意見)
運賃・料金は荷主毎に取り決め、体系的に整理されていないことが多く、報告制度の形骸化が危惧される。(1件)
(国土交通省の考え方)
報告制度の具体的内容については、今後、法律の施行までの間に検討する。
(意見)
運賃・料金の届出制度が事後報告に変更になることにより、競争入札の増加等による運賃水準の低下がますます増大し、安全輸送の確保が困難になる。物流コストを大幅に下回る価格で落札することは、公正な競争手段とは言い難いのではないか。適正な価格で商取引ができる体制となるよう物流二法の制度の確立を図っていただきたい。(1件)
(国土交通省の考え方)
運賃・料金の届出制度が廃止となった後にも、例えば他のトラック事業者との間に不当な競争を引き起こすおそれがある運賃・料金等公共の利益を阻害するような不適切な運賃・料金については、事業改善命令を発出することにより対応する。
(意見)
運賃・料金に係る事業改善命令の発出判断基準を示されたい。(2件)
(国土交通省の考え方)
事業改善命令の発出判断基準については、今後、法律施行までの間に検討する。
(意見)
30日以内の報告については、厳格に運用されたい。また、報告に際しても現行の運賃料金の届出の枠組みを残して頂きたい。(1件)
(国土交通省の考え方)
30日の報告期限については、これを守らない事業者に対しては行政処分や罰則の適用等により厳格に対応する。また、報告制度の具体的内容については、今後、法律の施行までの間に検討する。
貨物自動車運送事業輸送安全規則について
(1)運行期間の制限
(意見)
フェリーを利用する運行を行わなければならない地域においては、6日間の運行期間では短すぎるため、運行期間の制限を廃止するか、又は、地域事情を考慮した緩和措置を設けるかしてほしい。(11件)
(国土交通省の考え方)
運行期間の制限については、営業区域規制の廃止に伴い、長期間所属営業所に戻らない運行が行われることが想定されることから、運転者の過労防止のため、勤務時間等の基準に係る国土交通大臣告示において、従来の基準の上乗せ基準として規定する。ただし、地域事情を考慮し、フェリーを利用する場合は緩和する。
(2)運転者に対する点呼の強化
(意見)
中間点呼で良いとのことであるが、対面点呼より劣り輸送の安全が確保できなくなることから適当でなく、規定しないでほしい。また、規定するのであれば、運転者の体調等必要最小限のものとしてほしい。(2件)
(国土交通省の考え方)
中間点呼は、乗務の前後の点呼がともに対面でできない場合に、乗務の前後の点呼に加えて行うことを義務付け、安全の確保を図ろうとするもの。また、中間点呼においては、運転者の健康状態等の確認及び安全上必要な指示を行う。
(意見)
中間点呼の方法については、メール及び携帯電話を使用することを認めてほしい。(1件)
(国土交通省の考え方)
中間点呼の方法としては、携帯電話については認める。しかしながら、メールについては、直接運転者の声が確認できないことから、運転者の健康状態等を確認しこれに基づいて安全上必要な指示をすることを目的とする中間点呼の方法としては認められない。
(3)運転者に対する運行指示書等の徹底について
(意見)
運行指示書は、作業指示書等で代用できるものとしてほしい。また、運行途中において、新しい運送の受注があり運行経路等が変わった場合はどうなるのか。(4件)
(国土交通省の考え方)
運行指示書は、運行の経路・経過地・日時及び乗務員の休憩地点・時間及び運行に際して注意を要する箇所等を書面で運転者に示したうえで必要な指示をするためのものであり、これらの内容が記載されていれば作業指示書であっても問題ない。また、運行途中に新しい運送の受注があり運行経路等が変わった場合は、営業所に保管された運行指示書の写しに変更内容を記載するとともに、運転者に変更内容を伝えて運転者が携行している運行指示書に変更内容を記載させ、必要な指示を行う。

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