日本電気／「住宅業向け工事発注ＡＳＰサービス」提供開始

日本電気(株)は、住宅メーカーと工務店・工事店との間の工事発注を電子化し、インターネットを活用することで発注業務の効率化・迅速化や経費削減などを実現する「住宅業向け工事発注ASPサービス」を提供することとし、住宅メーカーや工務店向けに販売活動を開始した。
「住宅業向け工事発注ASPサービス」は、現在、FAXや郵送で行なわれる発注書・請書のやりとりを電子化することで、発注者・請負者双方の受発注業務の迅速化を実現するもの。
また、発注書・請書の送付にともなう郵送代や収入印紙代などの削減、関連文書の電子化による管理業務の効率化などを実現する。
「住宅業向け工事発注ASPサービス」の提供開始は平成15年4月の予定で、主な特長は以下の通り。
発注から請負、関連文書管理まで総合的に支援するサービスを提供
住宅メーカーと工務店・工事店との間で行なわれる、発注から発注内容確認、請負、発注書・発注請書の原本管理までを電子化し、総合的に支援するサービスを提供する。また、国土交通省が平成13年4月に整備したガイドラインの「電子契約実現の要件」を満たしており、住宅業界の共通サービスとしての提供が可能。
短期間かつ経済的な導入や、既存システムと連携した業務の効率化が可能
ASPサービスとして提供するため、導入企業は新たなシステムの開発・構築が必要ないことから、短期間かつ経済的な導入が可能。また、システムの運用・保守もNECが一括して実施するため、低コストでのサービス利用が可能で、経理システムや営業システムなど、既存の業務システムとの連携機能も提供可能であり、総合的な業務効率化を実現することができる。
「BIGLOBE」の活用により、信頼性の高いサービス提供を実現
NECのインターネットサービス「BIGLOBE」のデータセンターを活用してサービス提供を行なう。同センターでは、地震や火事などの災害対策、停電対策、サイバーアタック対策などが施された信頼性の高いシステム運用環境を実現し、24時間365日の安定的なサービス提供を可能としている。
「住宅業向け工事発注ASPサービス」の提供価格は、月額3000円から。NECでは、本サービスについて、今後3年間で8000社の利用を見込んでいる。
またNECでは、住宅の施工現場における工事実績報告や工程管理などをインターネットで行なうサービスの提供をはじめ、今後も住宅業向けASPサービスの拡充を推進していく。
昨今、住宅業界において、激化する企業間競争を勝ち抜くため、インターネットをはじめとするIT活用を拡大し、業務の効率化や生産性の向上、収益力の増大を推進する企業が増えているが、住宅建設の受注者である工務店・工事店においては、事業規模や情報化レベルに格差があるため、発注業務におけるIT導入がなかなか進展しないことが課題となっていた。
NECでは、こうした課題を解決し、発注業務の効率化を実現するため、「住宅業向け工事発注ASPサービス」を提供し、本サービスは、大手住宅メーカーから、中堅・中小規模の工務店や工事店まで、幅広い領域におけるIT活用を拡大するもの。