(株)日立製作所システム開発研究所(以下:日立)は、電子投票などに応用が可能な、スタンプ型押し込み式の2次元コードスキャナ(2次元コードの読取装置)(写真)を開発した。本装置は、判子を押すような動作で使用できるため、誰もが手軽に、正確に操作できる。
2次元コードは、スペースをとらずに多くの情報を記載できるバーコードの一つとして、これまで自動車部品や、図書の属性情報管理などの分野で、専門職の方を中心に用いられている。同装置は、選挙での電子投票やアンケートの回答、レストランでのメニュー選択、カラオケの選曲など、様々な用途での応用が可能。
日立では、2次元コードを電子投票システムの候補者選択に活用する「2次元コードスキャナ式電子投票」を提案し、研究開発を進めている。
この方式を公職選挙に活用する場合、様々な有権者が手軽に間違いなく投票ができる、使い勝手の良いスキャナの開発が課題となっていた。
そこで今回、スタンプ型の2次元コードスキャナを開発し、スタンプで押印する感覚で使用できるなど、操作性の向上を図り、2次元コードを使用した電子投票システムを実用化に近づけた。
2002年2月に電子投票特例法が施行され、地方自治体の長および地方議会議員選挙について、電子投票が可能になった。これを受けて、2002年6月23日に行われた岡山県新見市の市長選・市議選で、全国で初めて電子投票が実施されたほか、多くの自治体が導入を検討している。
装置を公職選挙の電子投票に利用した場合、候補者選択用紙の2次元コード部分に装置をスタンプ式の判子を押すように押し当てるだけで、簡単に候補者を選択し、投票することが可能。
押し当てる箇所の直径は20mm程度で、コード部分の間隔が狭くなる場合でも、間違いなく押し当てて投票することができ、スキャナの先に用紙を照らすライトをつけたため、周囲の照明が弱くても、コードの読み取りが可能。
日立では、現在実用化されている、パソコン画面を用いたタッチパネル方式では、候補者が多数の場合、全員を表示するためには画面のスクロール等が必要なため、公平性の点で課題があると考えているが、この方式では、用紙サイズを変更することで候補者を一覧表示できるため、多数の候補者が存在する選挙でも、従来の記号記入式投票と同程度の公平性を保つことができる。
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日立製作所システム開発研究所/スタンプ型の2次元コードスキャナ開発
2003年02月06日/未分類
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