住金物産(株)は、繊維事業部の重点方針として、海外生産拠点の整備・強化および海外生産拠点と主要取引先とをネットワークで結ぶSCMの構築を目指している。
生産拠点の多くを擁する中国において、新たに2社の縫製会社を立ち上げ、すでに稼働中の17社の自家工場、物流センターと合わせ、中国国内における繊維製品の生産系インフラ整備を完了する。
上記重点方針については、第1期:コストメリットの追求、第2期:品質・納期管理の向上、第3期:システム化の整備と拡大、と段階的に達成に努め、今後は第3期に移行して、ITを駆使し、生産拠点・物流拠点と本社・取引先をネットワークで繋ぐシステムの整備・拡大に注力していく。
1.海外生産拠点の整備と強化
ことし1月青島において、ふとんカバー、シーツ等のホームファッション製品縫製会社(青島豪発紡織品有限公司)が、2月には上海において、ユニフォーム縫製会社(上海住物服装有限公司)が相次いで量産のための稼働を開始。
青島豪発紡織品有限公司は、同社の全額出資で、ホームファッション製品の縫製拠点としては初めての自家工場となり、欧米向け製品輸出の拠点としての活用も視野に入れている。
上海住物服装有限公司は、ウール素材を中心とした高付加価値ユニフォームの縫製をおこない、これにより、白衣、サービスユニフォーム、ワーキングユニフォーム、オフィスユニフォーム、スクールユニフォームなどユニフォームの全ての品種を自家工場で生産できる態勢が整う。
2.物流拠点の整備
物流は、昨年、上海に繊維製品専用の物流センター(上海恵幸服装整理有限公司)を設立し、検品、検針、値札・下札付けなどの各種物流作業をおこなっており、将来的には、上海地区の生産拠点の製品を同センターに集約し、物流業務の拡大を図っていく。
また、繊維製品の取扱量が上海に次いで多い青島地区にも同様の物流センターの設立を計画している。
3.システム化、ネットワーク化
昨年9月、繊維事業のSCMを推進するための基幹システムとして、当社独自開発の繊維貿易情報システム"WINDS(ウインズ)"[World wide Information Network & Document System]の稼動を開始。
WINDSは、インターネットを活用した総合データベースシステムで、中国の生産拠点を中心に、最終的には約100社とネットワークで繋ぎ、顧客であるアパレルメーカーなどに対して、生産情報を随時提供していく。
昨年12月、住金物産上海事務所内にCAD(キャド)センターを開設し、上海地区の自家工場を含む約50社の生産拠点とのネットワーク化を進めている。
同センターには10セットのCADと専門スタッフを配置し、日本からネットワークを通じて送信される企画書、仕様書だけで、パターン作成やサンプル作成指示までおこなうことができる機能を持ち、顧客からのニーズに迅速かつ的確に応える態勢の構築に努める。
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住金物産/繊維事業部の海外生産拠点をSCM構築
2003年02月13日/未分類
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