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日本電気/「かんばん」による「コンピュータ事業ライン統合SCMシステム」稼動

2003年02月09日/未分類

日本電気(株)は、PCサーバ・ネットワーク製品などの量販製品から大型サーバ・スーパーコンピュータまでの多種多様なコンピュータ製品について、多品種少量生産を実現しながら、市場の変化・変動に対する迅速かつ柔軟な対応を可能としたPULL型のSCMを実現する「コンピュータ事業ライン統合SCMシステム」を構築し、稼動を開始した。
同システムは、NEC社内の資材調達システム「Pegasus(ペガサス)」や物流システムとの連携により、中国をはじめとする海外部材ベンダーと連携した部品調達から、工場における生産、ユーザーへの製品デリバリまでのサプライチェーン全体にわたって、「かんばん方式」に基づく統合管理を実現している。
また、昨年11月に稼動を開始した新営業情報システム「BEAT(ビート)」や新経理情報システム「NAVi(ナビ)」との連携により、市場変動に即応した意思決定や、顧客対応の迅速化などを可能としている。
NECでは、「トヨタ生産方式」の導入をはじめとする生産革新活動のこれまでの成果に加え、同システムの活用により、(1)受注リードタイムの約30%短縮、(2)棚卸日数の約50%減少、(3)生産計画の更新から部材ベンダーへの情報伝達を従来の3~5日から数時間に短縮するなど、変動対応力の強化を見込んでいる。
また、ITインフラの共通化やシステム運用を行なう「統合センター」の集中化などにより、システム運用に関するTCOおよびIT要員の半減を実現する。
同システムは、UNIXサーバ「NX7000/superdome」、SAN対応の高性能ディスクアレイ装置「iStorage S4100」、フォールト・トレラントサーバ「Express5800/ftサーバ」、オラクル社のERP製品「Oracle E-Business Suite」などのグローバル・スタンダード製品を採用している。
また、NECのプラットフォームコンセプト「VALUMO(バルモ)」に基づく最新テクノロジーを活用しており、7つの事業部と生産会社2社をまたいだ生産管理とともに、資材調達・営業・経理・物流の各システムとのリアルタイム連携を実現した「大規模オープンミッションクリティカルシステム」。
「コンピュータ事業ライン統合SCMシステム」の主な特長
・多種多様な製品に関する市場変動対応力を強化
量販製品でありながらBTO生産を実践している「Express5800シリーズ」をモデルとして、顧客の注文内容から生産の上流工程にさかのぼって部材調達を行うPULL型の業務プロセスに整理統合している。
また、「かんばん・製番機能」やPDM(注8)インタフェースによる「設計変更自動連携機能」、数100万点の部品表を対象とするタイムリーかつ高速な「所要量計算機能(高速MRP)」など、本格的なPULL型生産管理機能を実現している。
ひとつの生産ラインで複数種類のコンピュータ製品を混在させた場合でも高い生産効率を実現した生産革新活動に加え、システムを活用することで、PCMサーバからスーパーコンピュータまでの多種多様なコンピュータ製品に対応したPULL型SCMを実現している。
また、随時、生産計画を更新可能とするとともに、生産計画の更新から部材ベンダーへの情報伝達を従来の3~5日から数時間に短縮するなど、個別受注型の生産形態も含めて、変動対応力の強化を実現している。
・調達・生産・デリバリを一貫したトータルなサプライチェーンを実現
新営業情報システム「BEAT」からの受注情報を各生産拠点にリアルタイムで直結し、顧客への納入日を起点として、調達・生産・出荷・配送などの各業務プロセスのシームレスな連携を図る。
部品調達については、資材調達システム「Pegasus」とのシステム連携により、中国をはじめとする海外部材ベンダーとの生産計画や在庫情報などの情報共有を図り、適正な部品在庫の実現を可能としている。
さらに、物流システムとの連携に加え、「デリバリ改革プロジェクト」との連動により、生産完了後、即座に製品の出荷・配送を行ない、生産拠点内における製品の滞留時間の短縮などの効率化を実現している。
これらにより、調達・生産・デリバリを一貫したサプライチェーン全体にわたって、「かんばん方式」に基づく統合管理を実現している。
NECでは、「コンピュータ事業ライン統合SCMシステム」の活用により、コンピュータ製品に関する納期短縮や納期回答の精度向上など、顧客満足度の向上を目指す。
また、部材の調達量や製品在庫の適正化を図り、事業運営の効率化を推進いたします。さらに、このたびのシステム構築・運用実績をふまえ、「VALUMO」に基づく「オープンミッションクリティカルソリューション」の提供を拡大し、顧客企業の生産革新を支援する。

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