富士通／製造業向けERPソリューション「glovia.com 7」新発売

富士通(株)とグロービア インターナショナル インコーポレイテッドは、製造業に特化したERPソリューション「glovia.com(グロービア ドット コム)」の機能を強化した「glovia.com 7」の販売活動を5月20日より開始した。同製品は、世界規模で事業活動を展開している企業グループの、生産・販売拠点ごとに散在している詳細情報をリアルタイムに統合管理し、需給計画を最適化できる「グローバルビジネスモデル」を提供する。
製造業に特化したERPソリューション「glovia.com」は、全世界で約1000サイトの導入実績があり、富士通グループ内でも、世界の約30工場の生産管理業務に「glovia.com」を採用している。
「glovia.com 7」では、ワールドワイドに資材の調達から製品の生産・販売までをおこなう企業グループ向けに、グループ内外の情報を密接に連携させ、世界規模での需給計画の最適化や各種の情報の一元管理を可能にする、「グローバルビジネスモデル」を提供する。
これにより、各工場の製造ラインの稼動状況や、部品の在庫データなどの詳細な情報に加え、企業グループ全体での需給バランスも把握できるため、工場ごとの生産計画を的確に立てることができる。
さらに、顧客からの要望や富士通グループ自身の導入経験に基づき、製造業に特有のきめ細かな機能を60以上追加するとともに、自動車・産業機械などの各業種や、量産型生産やプロジェクト型生産などのさまざまな生産形態に特化した機能も強化する。
また、従来はSCMシステムの構築のために、実行データ管理アプリケーション(以下、実行系アプリケーション)と生産計画アプリケーション(以下、計画系アプリケーション)の2つの製品を導入し、相互の連携を新たに構築する必要があったが、本製品は実行系アプリケーションをベースに計画系アプリケーションを開発しているため、標準でアプリケーション間の緊密な連携が実現される。
販売価格790万円
出荷開始5月31日
販売目標：2004年3月末までに全世界で売上100億円
グロービア インターナショナル インコーポレイテッドは富士通の100％子会社(本社：米国カリフォルニア州エルセグンド)で、小規模導入からグローバル展開まで対応できる製造業向けERPソリューション「glovia.com」の開発元。
製品の特長
・世界規模での需給調整を実現する「グローバルビジネスモデル」
、実行系アプリケーションをベースとして計画系アプリケーションを開発しているため、これまでは実現が難しかった、両方のアプリケーションの緊密な連携を実現。加えて、ワールドワイドで部品や製品の需要と供給の状況を把握できる「グローバルデマンド」、「グローバルサプライ」、およびこの2つを連動させて需給調整をおこなう「グローバルプランニングエンジン」を用意している。これらによって、取引先を含めた企業グループ内外を密接につなぎ、世界規模での生産計画の最適化や的確な需給調整を実現する「グローバルビジネスモデル」を提供する。
・XML技術を利用し、企業グループ内外の情報統合とコラボレーションが可能
XML技術を利用して企業グループ内外での複雑なビジネスフローを自動化し、取引先との連携を強化する「オーダマネジメント機能」と「製品情報共有機能」を備えています。富士通のEAIソリューション製品「Interstage Collaboration Ring(インターステージ コラボレーション リング)」と組み合わせることで、XMLベースで企業グループ内外を統合した環境を低コスト・短期間で構築できる。
・製造業のそれぞれの業種・生産形態に特化した機能を強化
従来からの強みである各業種・生産形態に特化した実行系アプリケーションの機能を拡充し、量産型生産やプロジェクト型生産への対応を強化しました。そのため、複数の製造ラインの部品所要量を計算する機能など、多品種生産に対応する機能も充実している。
さらに、製品を外注先から顧客に直送したり、自社グループ内の別拠点を経由して発送するなど、ひとつの工場だけでなく企業グループ全体の経営資源の動きを管理できる仕組みを提供する。
・顧客の海外展開を支援するサポート体制
顧客のグローバルなビジネス展開を支援するために、ワールドワイドに同一の製品とサポートを提供し、富士通のグループ会社である北京富士通系統工程有限公司にサポートセンタを設置し、生産拠点のシフト傾向が強まっている中国でのサポート体制の強化を図っている。