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三菱ふそうトラック・バス/新戦略計画発表

2003年06月18日/未分類

三菱ふそうトラック・バス(株)(以下:三菱ふそう)は、02年度決算が堅調だったこと、03年度は前年比で約50%の増益の見通しを発表した。同時に、アジア地域の商用車市場において首位の足場を増強する戦略計画を発表した。
新戦略計画では、05年までに総投資額を50%増加、大幅な費用削減、今後5年で海外事業の販売台数を20%増の10万台、を目標としている。
ことし1月、三菱ふそうは、三菱自動車から分離し、株主は世界最大の商用車メーカー、ダイムラークライスラーが筆頭で43%、以下三菱自動車が42%、他の三菱グループ企業が15%という構成になっている。
02年度:国内市場でシェアトップの座を堅持
三菱ふそうは、02年度においても国内市場でシェアトップを獲得した。トラック30.5%、バス36%のマーケットシェアで10年連続首位の座についた。また、全世界の販売台数は15万5千台(前年度比10%増)となった。
02年度の売上高は7 243億円(前年度比6.4%増)、営業利益は01年度の95億円に対し86億円となった。増収減益の理由として、将来の成長を支えうる安定したバランスシートを実現する慎重な会計方針をとったこと、新型キャンターの立上り費用、そして長引く景気の低迷に備え貸倒引当金及び製品保証引当金を増額計上したことが挙げられる。なお、当期純利益は、01年度の1億円から15億円に増益となった。
将来の課題を見据え歩みだした「New FUSO」ロードマップ
三菱ふそうは、独立直後から、将来計画の策定に着手した。最大の狙いは、三菱ふそうのこれまでに築き上げた成功をもとに、世界最大商用車メーカーであるダイムラークライスラーとのアライアンスにより生じる様々なチャンスを利益に結びつけることである。
全経営機能や部門を網羅する五つの活動分野において、三菱ふそうは投資の増額及び投資対象の見直し、海外販売台数増加そして費用削減の促進につながる戦略計画を策定した。
部品の共用化・標準化、そして調達の効率化を図ることが最初の成果を生み出す。三菱ふそうとダイムラークライスラーは、両社間において入手可能な最高の部品を共用することにより費用の削減、商品化までの時間短縮、そして技術革新のスピードアップを狙ったフレームワークを構築していく。
また、エンジン開発では両社にメリットをもたらす「モジュラー型組み立て技術」の導入がもうひとつの重点プロジェクトであり、これに関する決定が間もなくなされる。さらに、工程の効率化や分業効率化の促進につながる生産工程の合理化を図る。また管理者層の国際化そしてグローバル視野の育成を促進する教育プログラムも策定している。
ロードマップはキーとなる目標を3つ設定:
・利益の伴う成長を目指し、今後5年間で20%の海外事業の販売台数増を実現
・アライアンスにより可能となった積極的な費用削減計画に基づき、05年までに20%の資材費削減を実現
・03年から05年の3年間で、人員、各種プロセス、製品、生産施設に従来レベルより50%増の2000億円を投資
03年度見通し:国内販売台数22%増、営業利益約50%増
三菱ふそうは、03年度国内需要が昨年度の21万台から26万1千台へ増加すると予想している。バス需要は微増を予想している一方、トラック需要は前年度の20万台から25万台に増加すると予想している。増加要因として、排ガス規制対応のため、都市部での代替需要が予想以上に高まることが挙げられる。但し、今回の代替需要の続く期間及びそれがもたらす台数効果は限定的なものであり、またいつまで続くかも開始時期と同様、正確に予想することは困難であるとしている。今回の代替需要に柔軟に対応できるように、応援社員、期間社員の雇用等の一時的措置を施している。
販売計画は国内は7万9千台(前年比22%増)、海外事業との合計で16万台(昨年15万5千台)、売上高見通しは7 900億円(前年比9%増)としている。
同社は、費用削減による効率化と国内の需要増を要因として03年度の業績が大幅に改善されるとしている。営業利益は130億円(前年比50%増)、当期純利益は50億円(前年15億円)を予想している。この予想は02年度の特別損失の計上、そして03年度の費用面及び営業面での改善を反映している。

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