経済産業省では、消費財流通に関わるメーカー・卸・小売などが、インターネットを利用して企業間で受発注・売上情報をはじめとする情報交換を行うための標準規格について報告書をとりまとめた。
従来、企業間で交換された情報をコンピューター処理する場合、主に専用回線が使われてきたが、現在では、情報をより早く、大量に情報を送ることができ、また、費用面で中小企業でも利用し易いなどの利点を持ったインターネットを用いた情報交換が広がろうとしている。
報告書では、業界代表等の審議を経てインターネットによる情報交換の規格を定めた。これにより、情報交換方式の乱立が防止できる。また、経済産業省では、流通業の効率化のために、本報告書で定めた規格を重要な要素として、消費財に関わるメーカー・卸・小売間のサプライチェーン・マネジメントを可能にする情報インフラストラクチャー整備事業を行う。
経済産業省では、流通標準EDI メッセージ「JEDICOS」開発を始め、商取引全般のEDIの導入・普及に向けた情報基盤の整備に取り組んでいる。
・近年、欧米を中心に、導入・運用コストが低廉かつ迅速なデータ交換が可能なインターネット技術と次世代インターネット言語のXMLを用いたEDI(XML-EDI )が注目され、導入への取り組みが進みつつある。
・我が国においても、中小流通業者まで含めたEDIの普及、EDI処理の自動化範囲の拡大やSCMへの活用など、XML-EDIへの期待は大きい。
・このような状況を受け、平成12年度から(財)流通システム開発センターへの、委託により、消費財流通におけるXML-EDIの標準化メッセージ開発及び通信手順に関する調査分析等を行った。
2 本調査の概要(ポイント)
・受発注のEDI化に適した補充発注型商品であるグローサリー(日用品雑貨、加工食品、菓子)の取引を主要な対象とした。
・平成14年度の調査研究では、13年度に引き続き(財)流通システム開発センターにおいて「流通業における電子化取引標準化調査研究委員会(委員長:東京」大学大学院情報理工学系研究科浅野正一郎教授)を設置。
・流通標準EDIメッセージ「JEDICOS」を基に、XML-EDIの国際標準仕様(ebXML )を考慮し、POS売上、在庫、請求、支払案内、特売企画の5種類の標準メッセージを開発した。
・なお、平成13年度調査研究では、商品マスタ、発注、入荷予定の3メッセージを開発している。
・インターネット上でEDIメッセージを交換する為のメッセージ交換手順に関して、ebXMLで規定されたメッセージングサービスに準拠したガイドラインとその際に必要となるEDI運用条件の雛型である”流通用CPAテンプレートを作成
した。
3 本研究成果の今後の活用
流通の効率化や中小企業等への取引の拡大に向けて、事業者、・SCMによるEDI業界団体に対して啓発及び普及を図っていく。また、普及拡大のため、平成15年XML-EDIメッセージを搭載した流通SCM 度から本調査研究で開発されたのための情報共有基盤を構築する(平成17年度まで予定。)
・なお、日本チェーンストア協会では、チェーンストアにおけるのメッセージEDI交換方式として本調査結果を推奨するとしている。
詳細は下記アドレスを参照。
http://www.meti.go.jp/kohosys/press/0004264/0/030714ryutugyo.pdf
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経済産業省/消費財流通におけるインターネット版EDI標準規格の開発に関する事業報告
2003年07月16日/未分類
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