LNEWSは、物流・ロジスティクス・SCM分野の最新ニュースを発信しています。





物流・ロジスティクス・SCM分野の最新ニュースを発信

千趣会、住友商事、山九/香港に検品センター統括会社を設立

2003年08月31日/未分類

(株)千趣会は、100%子会社の千趣会香港有限公司を通じて、住友商事(株)、山九(株)との間で、中国主要都市においてアパレル・玩具・家具・生活雑貨等の検品・流通加工・保管を行う検品センター網を構築することで合意し、香港に統括・運営会社を合弁で設立した。
消費財の一大生産拠点である中国では、コスト圧縮を目的に現地検品需要が急拡大しており、新会社は、千趣会が深センで運営する検品センターを活用し、当センターが保有するSCMシステムと事業ノウハウを吸収することで、当該需要の取り込みを図る。
年内を目処に、青島にも検品センターを設立する計画で、さらに千趣会と山九が運営する上海検品センターを統合吸収し、将来的には中国他都市と東南アジアへの展開を進める。
8月から主に日系小売企業を対象に営業を開始し、5年後(2008年)に5億円の売上を見込んでいる。
千趣会は、日本の消費者の品質管理志向の高まりを背景に、深セン(1997年)、上海(2000年)に自社検品センターを設立し、日本人技術者を常駐させて、自社管理基準に基づく検品を行ってきた。
さらに、自社開発のSCMシステムを導入することで、日本での販売・在庫状況を遠隔監視しながら輸送形態(航空、海上)や中国の物流センターからの出荷量を自動調整し在庫最適化を実現するという小売主導型SCMモデルを確立し、大幅なコスト圧縮を実現してきた。
一般に、企業が外部の検品センターを起用する場合、自社基準を徹底するのは難しいが、顧客企業の自社基準を柔軟に反映できるのがセンターの特徴。
一方、住友商事は、小売物流の強化を図る中、顧客企業のコスト削減要請を踏まえ、日本で提供している高度な物流機能の中国現地化を推進している。例えば、物流子会社オールトランスの主要顧客である住商オットー(カタログ通販)やエディー・バウアー・ジャパン(米カジュアル衣料販売)の中国生産品については、既に昨年7月から千趣会の検品センターに検品委託しており、大幅なコスト削減を実現している。
こうした中、一層のコスト削減に向け事業スピンアウト・外部委託化を模索していた千趣会と、中国ビジネス拡大に向け、SCMモデルによる一貫物流サービス体制(海外検品・海外在庫保管・国際複合一貫輸送、国内物流センター、国内配送)構築を急いでいた住友商事の狙いが合致し、今回の合弁設立に至った。
■新会社の概要
社名:ラックウイン・サミット・チャイナ
設立:2003年8月1日
所在地:香港
役員:千趣会及び千趣会香港から董事長(会長)、総経理(社長)を含む董事(取締役)3名、住友商事から董事2名、山九から董事1名の計6名
資本金:750万香港ドル(約1億2 000万円)
株主:千趣会香港(48.5%)、住友商事(46.5%)、山九(5.0%)
事業:検品センターの統括・運営

関連記事

未分類に関する最新ニュース

最新ニュース