農林水産省／無線ICタグ活用で卸売市場流通など食品流通を構造改革

農林水産省は、平成16年度の予算概算要求で、食品流通の構造改革の推進として、73億3100万円を要求している。
卸売市場整備の抜本見直し、無線で情報をやり取りできる極小の電了荷札(無線ICタグ)等新技術の活用等により卸売市場流通をはじめとする食品流通の構造改革を推進を図る狙い。予算額7 331百万円。
食品流通の効率化を推進するとともに、食の安全・安心に対する要請の高まり、消費者二一ズの多様化に対応することにより、生産サイド・消費サイド両面の期待に応えられるよう、卸売市場整備の抜本的な見直し、無線ICタグ等の新技術の活用等を実施するもので、下記の施策を見込んでいる。
(1)食の安全・安心の確保
卸売市場施設整備事業　予算額6 694百万円
大規模増改築等建造物の新築を行う整備について、HACCP的な管理が可能な高機能施設(低温化、外気の遮断等)の整備を義務付け(水産物、食肉市場)。また、PFIの普及・導入の促進に努めるとともに、17年度以降は民間の創意工夫を活かしたPFIによる事業実施を原則義務付けて実施。
(2)低コスト流通の実現
①物流新技術を活用した食品流通効率化対策　予算額231百万円
食品流通の効率化を図る観点から、無線ICタグを活用した新たな物流管理システムを開発するとともに、通い容器の利用拡大を図る基盤となる容器の規格の標準化、管理回収システムの開発・実証等を支援。
②地方卸売市場連携物流最適化推進事業費　予算額110百万円
地方卸売市場流通の再編・効率化を図るため、複数市場連携による物流の最適化システムの開発を支援。
(3)二一ズに対応した商品提供機能の強化
食品小売業の活性化対策　予算額120百万円
経営効率化を図り食品小売業を活性化させるため、魅力ある食品小売業を振興するための人材育成とネットワーク形成等の新たなビジネスモデルの開発を支援。
（4）経営体質強化
仲卸業者再編促進支援事業費　30百万円
市場開設者による仲卸業者の再編等市場構造改善を促す「市場経営体質強化計画（仮称）」の策定を支援。