大日本印刷／サイレックス・テクノロジー 指紋センサを搭載したUIM専用リーダライタを開発

大日本印刷（株）とサイレックス・テクノロジー（株）（以下：サイレックス）は、指紋センサを搭載したUIM専用リーダライタを開発した。
8月より販売開始している指紋認証機能付ICカード『DNP StandardR-9 ADVANCE-FP』をUIM形状に加工したものを、リーダライタに装着することで、日本初のPKIとバイオメトリクスを組み合わせた携帯型認証ツールとなる。
ネットワーク上で個人を特定する手段として、PKIをベースとした認証システムが、現在、標準的なシステムとなっている。
PKIベースの認証システムでは、ユーザ一人一人が個別の電子証明書と秘密鍵（以下：電子証明書等）を所有し、メールの暗号化、メールへの電子署名添付、サーバ利用時の認証などに利用する。
この際、PIN入力によって本人確認を行い、所有者以外の利用を防止しているが、電子証明書等とPINを同時に持ち出された場合、悪用されてしまう危険性がある。
このため、電子証明書の利用時に、指紋認証などのバイオメトリクスによる本人確認を行い、所有者以外の利用を完全に防止する方法が提案されている。
また、電子証明書等は、多くの場合、パソコンのハードディスク等に保存されるが、この場合、電子証明書等を利用できるパソコンが限定されてしまう、第三者に不正に持ち出される危険性がある等の問題がある。
このため、持ち運びができ、内部データを不正に読み出すことができないICカードに、電子証明書等を保存するケースが増え、電子証明書等をICカードに保存した場合、PIN照合をICチップ内部で行うことが可能なため、PIN流出の危険性が低くなるというメリットもある。