ＮＥＣインフロンティア／業務用ＰＤＡ「ＰｏｃｋｅｔＧｅａｒ」の後継機を発売

ＮＥＣインフロンティア（株）は、業務用アプライアンスのラインナップ強化として、業務用ＰＤＡ「ＰｏｃｋｅｔＧｅａｒ（ポケットギア）」の後継機「ＭＣ／ＰＧ７０００」を商品化し、１０月１日より販売する。
新商品は、従来機（ＭＣ／ＰＧ５０００）より約５０％の駆動時間の向上を図り、標準充電池装着時約１８時間を実現したことに加え、ＩｎｔｅｌR ＸＳｃａｌｅ　ＰＸＡ２５５（４００ＭＨｚ）の採用によるＣＰＵの高速化、メモリ（ＲＡＭ）容量を６４ＭＢに強化するなど、ハードウェアの基本機能を強化している。
ＯＳには汎用性が高く、これまでのソフトウェア資産やさまざまな周辺機器が利用できるＭｉｃｒｏｓｏｆｔRＰｏｃｋｅｔ　ＰＣ　２００２を採用するとともに、Ｐｅｒｓｏｎａｌ　Ｊａｖａ（Ｊｅｏｄｅ）を搭載し、今後増加が見込めるＪａｖａソリューションにも対応している。
ハードウェア面でもコンパクトフラッシュカードスロットやＳＤメモリスロットを標準で搭載し、利用シーンに合わせた周辺機器と組み合わせ、幅広いソリューションへの適応が可能になっている。
ＰｏｃｋｅｔＧｅａｒは、２００２年３月にＮＥＣから販売したが、同年１０月にＮＥＣインフロンティアに事業移管し、企業向けソリューションで利用される携帯端末として、高い汎用性を活かし、営業マンの受発注端末など従来の専用端末とは異なる業務用途で利用範囲を広げてきた。
また、ＮＥＣインフロンティアでは、ＰｏｃｋｅｔＧｅａｒの姉妹機としてレーザースキャナを内蔵した「Ｐｏｃｋｅｔ＠ｉ」を２００２年１１月に発売し、バーコードを扱う運輸・流通業向けの在庫管理、発注などのバックヤード業務、総合病院の「院内情報システム」などをターゲットに拡販を進めている。
(1)ＩＰ電話機能の活用
本格化するＩＰテレフォニー分野において、当社独自のＱｏＳ（Ｑｕａｌｉｔｙ　ｏｆ　Ｓｅｒｖｉｃｅ：ネットワーク上で音声通話等の品質を保つ技術）ミドルウェアを活用した「無線ＬＡＮ　ＶｏＩＰカードセット」（ＰＫ－ＷＬ１０２）と組み合わせ、ＩＰ電話機能を提供し、オフィスコミュニケーションゲートウェイ「Ａｓｐｉｒｅ」と組み合わせて外線と接続することにより、ＰｏｃｋｅｔＧｅａｒで内線のみならず外線電話との通話も可能とする。
(2)動画の活用
無線ＬＡＮ機器とネットワークカメラ等を組み合わせることにより、ＰｏｃｋｅｔＧｅａｒでの動画提供を推進。動画についてもＱｏＳ技術を用いることにより、スムーズな動画提供が実現でき、ＰＤＡを用いた遠隔監視、ｅ－ラーニング、コマーシャル動画提供等さまざまな活用が可能。
(3)音声認識技術の活用
自動認識技術のひとつである音声認識技術を用いて、ＰＤＡへの音声入力を実現。一般にＰＤＡへのリアルタイムな情報入力は困難とされているが、音声によりハンズフリーでリアルタイムな情報入力を実現することにより業務活用シーンが大幅に拡大する。
(4)ＩＣタグとの組み合わせ セキュリティの向上や商品管理の充実などを目的に今後利用拡大が見込まれるＩＣタグ　ソリューション分野においてＰＤＡの活用を推進。コンパクトフラッシュ型のＩＣタグリーダライタ（開発中）をＰｏｃｋｅｔＧｅａｒに実装し、ＰＤＡとＩＣタグとの情報のやり取りを実現する。
販売台数として、年間６０，０００台を目標にしている。