ヒューテックノオリン／平成１６年３月期 中間決算短信（連結）

（株）ヒューテックノオリンの平成１６年３月期中間決算短信（連結）の経営成績は下記の通り。
経営成績
当中間期の概況
当中間期におけるわが国経済は、企業収益の改善、株式市場の持ち直しや民間設備投資の回復など、一部に緩やかな景気回復の明るさを感じさせる一方、依然として厳しい雇用環境、商品の低価格化や長引く消費低迷に天候不順が追い打ちをかけるなど、先行きの不透明感が払拭できないまま推移した。
当企業集団の主力事業である食品物流業界も、「食」に対する消費者の意識がこれまでにも増して高まる中、厳しい競争に晒される寄託者企業からの物流コストの削減要請、食品卸業者の合従連衡、さらに、物流業者間における競争も日を追うごとにその激しさが増してきた。
このような環境下ではあったが、同社では、ますます高度化する寄託者企業の多様な物流ニーズにタイムリーに対応するため、前期に開設した新規店所――東京臨海支店（川崎市川崎区）、名古屋営業所（愛知県小牧市）、大阪南センター（大阪府高石市）、堺営業所（大阪府堺市）――の本格稼働を図り、全国配送ネットワークの一層の充実に努めた。
同時に、今後の設備増強計画や新たな営業開発への取り組みなど、事業拡大に向けた施策を積極的に推進した。
以上の結果、当中間期の連結業績は、営業収益は135億8千6百万円（前期比4.6％増）となり、経常利益は9億4千7百万円（前期比31.8％増）、中間純利益は5億7百万円（前期比76.5％増）となりました。
中間期のセグメント別の状況
運送事業部門
冷凍食品メーカー・商社の共同配送、チェーンストア物流、病院給食物流において取扱物量の受託増があり、営業収益は89億8千4百万円（前期比4.9％増）となり、営業利益は14億1百万円（前期比8.8％増）となった。
倉庫事業部門
前期に開設した新規店所の冷蔵倉庫において冷凍食品の取扱物量が受託増となったものの、既存の冷蔵倉庫では取扱物量が伸び悩み、営業収益は34億3千6百万円（前期比2.2％減）となった。営業利益は前期に開設した東京臨海支店の立ち上げ費用の解消や業務の効率化などにより1億5千1百万円（前期比508.7％増）となった。
その他事業部門
冷凍食品等のリパック（小袋パック詰め加工）の受託増ならびに株式会社ヘルティーにおける米穀・野菜の販売高の増加などにより、営業収益は11億6千6百万円（前期比27.9％増）となり、営業利益は8千3百万円（前期比1.0％増）となった。
通期の業績見通し
通期の見通しは、一部景況感に薄明かりは見え始めているものの、円高傾向による企業収益への影響や雇用不安による個人消費の伸び悩みなど、本格的な景気回復は期待しにくい状況が続くものと思われます。また、当物流業界におきましても、寄託者企業の物流コスト削減要求や高品質物流へのニーズなどの流れは一層強いものになり、受託単価の下落や物量の減少などが懸念されている。
下半期において、郡山営業所（福島県郡山市）と熊谷営業所（埼玉県熊谷市）の新設、関東支店の第２センター用地（埼玉県越谷市）の購入、また、湾岸地区における事業強化を目的に、東京臨海支店（川崎市川崎区）に隣接する冷蔵倉庫を１棟借り受け、同支店の第２センターとして稼働を開始させるなど、今後の事業拡大に向けた設備増強を計画している。
併せて、これまで提供してきた冷凍食品物流に対する最高の物流品質とローコスト・オペレーションに一層磨きをかけ、当業界での『ヒューテックノオリン・ブランド』を確固たるものにする。
通期の連結業績予想は、既存店所の新規受託を軸においたフル稼働や上記新設店所の早期稼働、株式会社ヘルティーの青果物等の販売拡大などにより、営業収益は271億7千万円（前期比4.5％増）、経常利益は17億2千万円（前期比24.6％増）、当期純利益は9億円（前期比42.9％増）を予想している。