上組／平成16年3月期 中間決算短信（連結）

（株）上組の平成16年3月期 中間決算短信（連結）の経営成績は下記の通り。
当中間期の概況
当中間期におけるわが国経済は、設備投資や輸出に持ち直しの動きが見られ、株価も回復基調に転じるなど、景気に復調の兆しが感じられる状況となったものの、雇用や所得環境の厳しさから個人消費は依然として低迷し、先行き不透明感が払拭できない状況で推移した。
物流業界も、生産拠点の海外移転や国内景気の低迷を反映して総物流量が減少傾向を辿るなか、業者間の受注競争は一段と熾烈さを増し、経営環境は引続き厳しい状況が続いている。
このような環境下にあって、同社グループは神戸港において港運業者として国内で初めて単独で高規格のＰＣ－１８コンテナターミナルを借受け、隣接地に物流センターを併設し、これらを一体運営することにより、顧客へのリードタイムの短縮、トータル物流コストの低減をもたらす同社グループ独自の新型ロジスティクスの提供を開始するとともに、積極的な提案型営業の展開とコスト競争力の強化と、他社との差別化をより明白化させる合理化・省力化を主眼とした設備投資を実施し、経営全般にわたる効率化に努めてきた。
この結果、当中間期における作業収入は798億66百万円と前年同期に比べ4.8％の増収となった。
一方、利益面は営業利益は78億67百万円と前年同期に比べ1.1％の増益となり、経常利益は84億51百万円と前年同期に比べ2.2％の増益、中間純利益も49億5百万円と前年同期に比べ4.0％の増益となった。
事業別の概況は次のとおり。
港湾運送事業部門は、コンテナ、自動車、青果物などの取扱いを中心に順調な伸びを示し、作業収入は前年同期に比べ10.9％増収の283億12百万円となり、営業利益では、前年同期に比べ15.4％増益の39億69百万円となった。
倉庫と運輸関連事業門は、倉庫、自動車運送関連の各事業は増床効果や顧客へのＳＣＭの提供により増収となり、好調な港湾運送業務を反映した港湾関連事業も順調に推移したことから、作業収入は前年同期に比べ5.4％増収の465億63百万円となり、営業利益では、前年同期に比べ0.8％増益の35億74百万円となった。
その他事業部門は、エネルギー関連業務が低調となった重量貨物運搬事業が減収となった結果、作業収入は前年同期に比べ23.3％減収の52億円57百万円となり、営業利益では、前年同期に比べ59.3％減益の3億27百万円となった。
通期の見通し
今後の見通は、米国経済や急激な円高傾向となった為替の動向、また地球環境問題など企業業績の先行きは予断を許さない状況が続くものと予想される。
このような環境下にあって、同社グループはスーパー中枢港湾構想の動向も視野に入れ、国内外のネットワークと卓越した技術力をもって斬新な発想に基づき、顧客に最適なロジスティクスを提供する総合物流企業として経営基盤の拡充に努め、積極的な提案型営業の展開により、業績の向上に努める。
なお、通期の連結業績予想は、作業収入1 600億円、経常利益167億円、当期純利益96億円を見込んでいる。