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NEC/トレーサビリティシステム販売開始

2003年11月23日/未分類

NECは、農産物や青果物などの生産・加工・流通等の各段階における原材料の出所や製造元、販売先等の履歴データを保管し、インターネット経由で一般消費者などに公開する「トレーサビリティシステム」を構築するサービスを「トレーサビリティシステム支援サービス」の名称で販売を開始した。同サービスは、生産者や加工業者、流通業者などに対しASP方式により提供する。
新サービスは、生産者において食品の安全性に関して問題が発生した際の原因究明や、問題となった食品の追跡・回収を容易にするとともに、消費者においては自宅や小売店の店頭などからインターネットを介して生産者情報や栽培履歴などを確認することができるようになるなど、生産者/消費者双方における食品の品質確保に関する情報ニーズを満たすもの。
道サービスを活用し、熊本県果実農業協同組合連合会(JA熊本果実連)が、熊本県内11のJAにより生産された温州みかんやデコポン(12/1より開示予定)などの農産物の栽培情報の提供を開始している。
NECは今後、全国の様々な生産者団体やフードサプライチェーンに関わる企業向けに本サービスを積極的に販売し、今後は消費者が携帯電話により情報を入手できるサービスの提供も予定している。
新サービスの主な特長
システム利用が容易
生産者や加工業者、流通業者が持つ履歴情報は、NECが保有するセキュリティ対策を施したデータセンター(iDC)のサーバにおいて管理するため、初期投資コストが低減できるとともに短期間での導入が可能である。また、データ量の増加に伴うシステム拡張などの作業も不要となる。
最新の技術による高付加価値サービスの実現
標準のインターネット技術であるXMLやWebサービスを活用しているほか、データ交換方式においても「生鮮EDIなどの業界標準手順に準拠しているため、大手小売業者や食品加工業者が独自に構築する他のトレーサビリティシステムとのデータ連携が可能である。
また、ストリーミング技術を活用した動画による情報提供(例:産地映像や農産物の調理方法)など、ブロードバンドを活用した様々なサービスを提供することができる。加えて、来年3月までにRFID(無線ICタグ)の活用により、従来は困難とされていた荷姿の変化やロットの変化にも対応した、流通過程における履歴の記録を実現するサービスを提供する予定である。
効率的な運用モデルの実現
農閑期に農産物の栽培計画をデータベース化し実績を随時登録するシステム形態や、JAの営農指導員などによる代行入力機能、農薬データベースとの連携により、産地側での登録作業負担を軽減している。
新サービスの利用料金は、1ユーザあたり月額2000円からとなっており、NECとしては今後3年間に1万ユーザの利用を見込んでいる。
近年、BSEや食品の産地偽装表示などの問題が契機となり、食品関連事業者においては生産や流通履歴情報の管理、および一般消費者への情報提供を可能とする「トレーサビリティシステム」の構築ニーズが高まっており、新サービスはこのようなニーズに応えるものであり、各生産者がNECのiDCに構築するシステムを共用する方式(ASP方式)により、導入・運用に係るコストを最小限に抑えつつ情報連携ができる点を最大の特長としている。

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