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旭化成ホームズ/新物流システムの構築、梱包資材の全面リターナブル化

2004年02月09日/未分類

旭化成ホームズ(株)は、住設・部材メーカー各社と共同でリユース可能な梱包資材を開発し、現在構築中の新物流システムに梱包資材の回収システムを組み込むことにより、梱包資材の全面リターナブル化に取り組む。

既にヤマハリビングテック(株)と共同で新たなキッチンセット梱包材を開発しており、4月より関西地区から展開を開始する。

梱包資材のリターナブル化は、これまでは主に住設・部材メーカーにより個別に取り組んできたが、納入先である新築現場が個別散在するため回収システムの整備が難しく、進展が遅れていた。

回収コスト・搬入部材の品質確保・梱包資材の管理といったリターナブル化の課題を克服するため、全国6箇所の物流センターを活用した回収ルートを確立し、ハウスメーカー主導による全部材の梱包リターナブル化を推進する。

また、木枠・建具については梱包および輸送パレットの開発が完了、洗面化粧台や下駄箱などについても開発が進め、平成17年度中に全面リターナブル化を実現する。

なお、今回開発したリターナブル梱包資材や輸送パレットなどについては、今後他のハウスメーカーにも共同活用を呼びかけていく。

新築現場において発生する梱包資材の排出量は、1棟あたり約3.5m2程度に上り、これを抑制するためにハウスメーカー各社では、住設・部材メーカーに対して梱包材のリデュース・リユースを要請している。

しかし、納入先の新築現場は個別散在しているため、リユースを実現するには回収ルートの確立が大きな課題となっている。

同社では現在、平成17年度中の完成に向け、品質向上・コスト削減・工期短縮を目標とした新物流システムの構築に取り組んでおり、高効率な新物流システムの中に新築現場からの梱包資材回収ルートを組み込むことにより、普及の遅れている梱包資材のリユース(リターナブル化)をハウスメーカー主導で実現する。

これにより現場発生排出物を抑制することで、環境問題への対応を一層進展する。

今後、同社に設備・部材を納入する各社と共同開発および試行を進め、汎用性の高い梱包資材を仕様化することで、同品目を納入する各社間の共同使用を可能とし、平成17年度中には梱包資材の全面リターナブル化を実現する。

また、今回開発した仕様が普及拡大すれば、納入メーカー・ハウスメーカーともにコストダウン効果が高まるため、今後は他のハウスメーカーにも積極的導入を呼びかけていく。

現在当社では、住宅設備機器や内装部材の配送について、物流センターを核としたJIT(ジャストインタイム)物流の実現を進め、ITを活用した新たな物流システムを平成17年度中に構築し、住設・部材メーカー主体から新築現場工程主体の仕組みに切り替えることにより、品質向上・コスト削減・工期短縮などを目指す。

住設・部材メーカーなどから個別の新築現場に直接納入する既存の物流ルートでは、必要なものを必要な時にタイミングよく現場に搬入するJIT物流が困難だった。

そのため、部材の集約拠点となる物流センターを全国6箇所に設置し、住設・部材メーカーから物流センターに納品することにより部材を一旦ここに集約させる。

各新築現場が必要とする部材を現場に近い場所で邸別にパッケージングできることから、JIT物流の実現とともに配送回数の削減を図ることができ、物流センターの運営は、センコー(株)に委託する。

また、JIT物流を実現するためには、個別に散在する新築現場の進捗具合をリアルタイムで正確に把握し、適切なタイミングで搬入指図を行なうことが必要で、ITを活用した新工程管理システムを構築した。

なお、この高効率な新物流システムの中に新築現場からの梱包資材回収ルートを組み込むことにより、回収コストや梱包資材の管理といった納入メーカーにとっての課題が克服されるため、梱包資材のリターナブル化が可能となる。

■開発したリターナブル梱包資材
(1)ヤマハリビングテック(株)キッチンセット梱包資材
・梱包材・管材の主原料は古紙。緩衝材はポリエチレン。保護材はポリプロピレン。
・現在1キッチンあたり約25kg(年間総量約250t)発生している廃棄ダンボールを削減。
・梱包材コストは10倍程度となるが、20~30回の繰り返し使用が可能。
・梱包容器は配送時に開梱して持ち帰る(現場に残すのは保護用ポリエチレン袋のみ)。
・梱包容器は平面状に展開できるので、回収・保管時は体積が小さく場所を取らない。
・単純な構造・形状のため既存の製造ラインとなじみがよく拡大展開が容易。

(2)木枠・建具枠用梱包資材と輸送パレット
・梱包材の原料はプラスチックダンボール。
・現在1棟あたり約38kg(年間総量約340t)発生しているダンボールを削減。
・繰り返し使用が可能なプラスチック梱包材と輸送パレットの組み合せにより、最低限の養生材以外は配送時に持ち帰り可能。
・パレット単位での邸別輸送を行うことで現場での部材取り出しが容易となり、品質・効率ともに向上。
・梱包材が展開可能で、回収・保管時に場所を取らない。

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