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TNT/ビジョン2015で南米・中国の日付指定配達市場で地位確立

2009年12月21日/国際

TNT N.V.は12月3日、2009年の事業進捗状況と新戦略「ビジョン2015」を年次アナリスト総会で発表した。

2009年は、第3四半期までの累計で4億3400万ユーロのコストを削減した。またコストとキャッシュへの重点的な取組で厳しい経済環境を乗り切ったものの、エクスプレス部門の貨物量は急減した。反面、航空貨物量は改善してきており、トラック貨物量も堅調としている。エクスプレスの貨物量と売上高は、第4四半期でも低水準で推移しているが、継続的なコスト削減努力により利益率は回復している。

さらに2005年から2009年に創出された純キャッシュフローの75%に当たる45億ユーロを配当金と自社株買いの形で株主に還元し、フォーカス・オン・ネットワーク戦略は成功したとしている。

新戦略のビジョン2015は2010年から2015年を実施期間とし、財務ビジョンでは小包と貨物で13-16%、新興国向けなどで7-10%、スペシャル・サービスで10-14%の成長を目指す。オランダでのメール事業では最大16%の成長を目標としている。今後時間をかけ、自社の組織を欧州での小包、貨物、新興国・地域、スペシャル・サービス、オランダでのメール事業の5重点分野に集約する。そのため、強いガバナンス体質を維持しながら経費を大幅に最適化するため、組織モデルと必要な変革の調査を実施する。

サービス面では、全世界での日付指定配達サービスとオランダでのメール事業に注力。日付指定配達サービスでは、欧州の小包、貨物、スペシャル・サービス、新興国・地域での基盤構築を重点分野として注力する。

欧州の小包事業は、国内の翌日配達と経済的な国外配送サービスで現在の地位を強化。貨物事業は、欧州ロード・ネットワークを生かし急増する輸入の大陸間貨物量を確保し、米国のConwyなどとの提携や新興国・地域に展開している独自ネットワークで輸配送ルートの拡張を目指す

新興国・地域事業は、南米と中国の日付指定配達市場でリーダーの地位確立を目指す。その後地位を固めている、アジア太平洋、中東・アフリカ、南米の自社ロード・ネットワークを拡張・接続する。スペシャル・サービス事業は、ネットワークの効率性を改善しながら、医薬品やヘルスケア、エレクトロニクスなど様々な分野の輸配送ソリューションを開発する。オランダでのメール事業は、キャッシュ・フロー、コスト削減、業務革新に注力し、欧州のメール・ネットワークでは、提携と売却を通じて、価値の実現と拡大を目指す。

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