古河電気工業（株）と住友電気工業（株）は、4月を目処とする両社のアンテナ関連事業の開発、製造、販売、保守、工事及び輸出事業を共同出資会社に統合することについて、合弁事業契約を締結した。
2003年12月に関東中京近畿の三大広域圏で地上デジタルテレビ放送が始まり、地上デジタルテレビ放送は、2006年末までには全国の県庁所在地など主要都市でも放送が開始され、2011年7月には、現在の地上アナログテレビ放送は廃止され、地上デジタルテレビ放送への完全移行が予定されている。
このような地上波放送のデジタル化に伴い、放送用送信アンテナの市場では、2006年までに主要都市の親局、2010年までに全国の中継局において、デジタル放送送信設備の新設が計画されており、設備の新設需要が見込まれている。
一方、地上波放送のデジタル化に伴うデジタル放送送信設備の新設は各放送局にとって大きな負担でもあり、アンテナ鉄塔などの設備共用化による投資削減や、最近の経済情勢を反映した低価格化による競争が激しくなってきている。
このような事業環境の中、両社はそれぞれ当該事業の強化を推進してきたが、今後、更なる合理化効率化を推進し、安定した事業基盤の確立と事業の拡大を図るためには、抜本的な強化策が必要と判断したもの。
共同出資会社の概要
商号：ブロードワイヤレス株式会社
営業開始：2004年4月1日（予定）
資本金：310百万円
株主：古河電工50％、住友電工50％
社長：山本豊俊（現住友電工ソリューションビジネス事業本部支配人）
役員：取締役は8名。古河電工、住友電工同数とする。
古河電工と住友電工から各1名の代表取締役を選出する。
本社：神奈川県横浜市西区岡野二丁目5番1号（古河電工横浜研究所の隣接地）
組織：本社のほか、大阪事業所（大阪市此花区住友電工大阪製作所内）をおく。
従業員：約100名
事業内容：放送用アンテナ、固定通信用アンテナ等およびそれらのシステム構築に必要な給電部品、支持材、鉄塔、局舎等の開発、製造、販売、保守、工事及び輸出事業。
移動体通信用基地局アンテナおよびそれらのシステム構築に必要な給電部品、支持材の開発、製造、販売、保守、工事及び輸出事業。
