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三機工業/潜熱蓄熱搬送システム「トランスヒートコンテナ」技術導入

2004年03月21日/未分類

三機工業(株)と(株)栗本鐵工所は、ドイツの環境コンサルタント会社プロジェクト・マネジメント・コンサルタンツ社より、低温廃熱の利用によってCO2を大幅に削減することが可能な潜熱蓄熱搬送システム「トランスヒートコンテナ」を技術導入した。

トランスヒートコンテナは、下水汚泥焼却施設や廃棄物焼却施設などから発生する低温廃熱(200℃以下)を潜熱蓄熱材(PCM:PhaseChangeMaterial)に効率よく回収・貯蔵し、コンテナ車で運搬して離れた施設の熱エネルギーとして供給する技術。未利用エネルギーを効率的に活用することでCO2を大幅に削減することができる。

導入のメリットは、電力やガスのように電線や配管を利用する「オンライン」方式によるエネルギー供給が現在の主流だが、トランスヒートコンテナはタンクに詰めたPCMに熱を貯蔵して自動車でエネルギー供給をおこなう「オフライン」方式なので、インフラ整備コストが大幅に削減できる。

さらに、必要な時に必要な場所へ必要なだけエネルギーを届けることが可能で、供給元となる下水汚泥焼却施設・廃棄物焼却施設・発電所・製鉄所・その他工場などから廃熱を回収し、官公庁舎・オフィスビル・病院・学校などの冷暖房や給湯用のエネルギーとして1年を通じて供給することができる。

技術的な特長は、廃熱供給側の施設では、ポンプにより熱媒油を吸引し熱交換器を通じてタンク内のPCMを加熱し、徐々に加熱されたPCMは融解して液状化され、PCMの融解潜熱として蓄熱される。

これをトラックで運搬し、需要側の施設の熱交換器を通じて貯湯槽やボイラなどに供給する。

PCMには3種類あり、蓄えられる熱の温度と量が異なります。高温タイプのものは吸収式冷凍機の熱源として冷房にも使用できる。

廃熱を利用することでCO2排出量の大幅削減が可能で、標準のタンク1台で最大約1トンのCO2削減効果がある。

三機工業は、水処理事業・ごみ処理事業での実績を生かし、当面は下水汚泥焼却施設や廃棄物焼却施設等の廃熱を熱供給源として、国や地方自治体の施設へ熱輸送によるエネルギー供給を行っていく考えで、将来的には建設設備事業での実績を活用し、需要側となるオフィスビル、病院、百貨店、ホテルなどに対してESCO事業や省エネルギー提案など事業の幅を広げていく計画。

2005年以降の当事業関連売上目標を年間10億円とする。

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