（株）ツムラは、建設を進めていた「西日本物流センター」が竣工した。
主力製品である医療用漢方製剤は、「漢方医学の普及」を命題とした活動が実を結び、販売数量が増加しており、既存の静岡配送センターでは、出荷能力を超えることが懸念され、また、立地条件（静岡）から西日本エリアへの配送に時間がかかる等、サービス面での課題があった。
西日本物流センターは、課題への対応を主な目的として竣工したもので、稼動により、出荷能力は静岡配送センターの約1.7倍になった。
配送エリアは、富山県、岐阜県および愛知県以西で、24時間以内に配送可能な地域が、現在の広島県から熊本県、大分県にまで広がり、需要の大きい大阪地区へは当日配送も可能となる。
また、IT制御システムを導入し、自動化設備と人の作業を最適に融合させ生産性の向上を図っており、ゾーン制御による搬送システム（モーターローラーコンベヤ式）を採用し、省エネかつ低騒音を目指した。
西日本物流センターの稼動とともに、静岡配送センターにおける医薬品の物流機能を同センターに移管し、茨城配送センターとあわせて東西2拠点体制とする。
■西日本物流センター概要
目的：医療用医薬品の販売数量増加への対応／納品までの時間短縮／自然災害を考慮した集積地のリスク分散／製品の保管・出荷品質の向上
所在地：兵庫県加西市網引町加西南産業団地
規模：敷地面積約15 000平方メートル（約4 000坪）
建築面積約10 000平方メートル（約3 000坪）
業務内容：医薬品（医療用および一般用）の在庫、出庫等の物流管理
総工費約20億円
設備概要：
全体コンセプト自動化設備とIT技術を活用して、医薬品の出荷を保障するフレキシブルな物流センター。
自動倉庫設備ラック4 500棚
クレーン5基
ケースピッキングピッキングライン5ライン
ロボットピッキングライン1ライン
詰合せピッキング設備自動補充用フローラック2セット
ピッキングカート4台
POS検品ライン2ライン
ケース搬送：仕分け設備モーターローラーコンベヤ式ケースコンベヤ、仕分けソータ8方向16分岐
