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ニチレイ/新中期経営計画策定

2004年05月05日/未分類

(株)ニチレイは、平成16年度から平成18年度に至る新中期経営計画を策定した。

前中期経営計画(平成13年度~平成15年度)は、「食」を通じて人々の生活に役立ち信頼される企業となるため、ニチレイグループの経営理念として次のようなグループミッション・ビジョンを策定した。

自立経営という点では、平成15年4月に導入した社内カンパニー制によって大きく前進し、計画期間中、収益性を維持しつつ、使用資産の見直し・投資の抑制・運転資金枠管理等による資産圧縮を通じて、資本の効率的使用に努めた結果、有利子負債も大幅に削減することができたが、一方で加工食品・低温物流の両コア事業では、計画していた成長を達成できなかった。

特に低温物流事業は、資本回転の低い保管中心の事業構造から、3PLや輸配送事業を強化し、より資本回転の高い事業構造への変化を実現することが十分にはできなかった。

新中期経営計画の全体戦略と計画数値新しい中期経営計画では、引き続き経営理念に立脚して前中期経営計画での達成状況を踏まえた上で、グループ全体戦略を実施する。

事業戦略遂行の基盤となるグループ運営体制を確立する。

(1)カンパニーの自立促進に向けた権限委譲と責任体制の確立
a.各カンパニーの自立促進に向け、大幅な権限委譲を図る。
b.コーポレートは各カンパニーの戦略遂行をモニタリングし、グループ全体最適の視点で経営資源の配分を行う。
(2)企業ブランド価値の向上と推進
a.各カンパニーが、提供する商品・サービス品質の「安全・安心」を最優先課題として実現することにより、企業ブランド価値の向上を目指す。
(3)ニチレイグループが果たすべき社会的責任の明確化と推進
a.企業市民として地域・社会と共存していくため、ニチレイグループとしての社会的責任を明確化し、取り組みを推進する。
(4)グループ従業員が活き活きと働ける職場環境の整備

事業戦略全体戦略に基き、各カンパニーは事業戦略を遂行する。

1.加工食品事業
これまで、生産体制の再編・単品別の収益管理・物流再構築といった施策を通じて、利益基盤の確立を図ってきた。新計画では加工食品事業のドメインを、生活者にお惣菜を提供する事業(以下「お惣菜」事業)として捉え直し、従来は取り組みの弱かった市場の開拓やチルド食品開発なども視野に置いて事業領域を拡大しながら、売上高・営業利益双方の高い成長を図る。
わが国に導入したアセロラの効果・効能などを徹底的に追求し、オンリーワンビジネスとして他者の追随を許さないレベルにまで用途開発・商品開発を行い、大幅な売上増を目指す。

2.水産事業
新計画では、これまでの取り組みに加え、より市況の影響を受けにくく安定した利益が獲得できる体質への改善を目指す。
(1)小売・生協・惣菜・外食産業といった川下の業態への販売を強化
(2)高品質の「こだわり商品」がベースとなり、ユーザが使いやすい規格の「加工品」の開発・販売に注力
(3)海外の川下業態に向けても販売を強化

3.畜産事業
これまでの取り組みに加え、顧客視点に立った流通加工品の展開によって体質強化を目指す。
(1)特長ある畜産素材の継続的な開拓・導入の推進
(2)顧客との共同開発を中心にした流通加工品の展開

4.低温物流事業
生産拠点の海外移転、サプライチェーンマネジメントに基く荷主の在庫拠点の集約、業界の過剰な庫腹等により、従来主力であった保管事業をめぐる事業環境は大変厳しくなっている。一方で川下・川中を起点とする物流改革は活発に進んでおり、事業機会も増えている。
こうした状況に的確に対応するため、市場の捉え直しとそれに合わせた運営体制の再編・サービス開発を行っていく。

(1)国内の低温物流の事業領域を次の二つに分けて捉え、それぞれに機動的に対応できるよう分社化を実施
a.成長領域である物流ネットワーク事業
b.成熟領域である地域保管事業
(2)川中・川下における機能優位の仕組み構築や物流共同化などの旺盛な物流改革ニーズを背景に、成長領域である
物流ネットワーク事業を強化
a.3PL事業による新規案件開拓を推進
b.大手流通向け新規拠点開設
c.センター前センター物流※3、フローズンセンターといった新機能の提供
d.物流センター用配送車両の高回転化、センター汎用化※4による資本効率向上
e.物流ネットワークの充実を前提にした事業者向け小口輸配送サービスの展開
f.名糖運輸株式会社とのアライアンス強化によるサービス・能力の拡充
(3)地域保管事業は顧客ニーズ対応とコスト競争力を実現a.地場での集荷を強化し、迅速な意思決定ときめ細やかなサービスを提供
b.ローコスト体質への転換
c.物流ネットワーク事業各社との連携でビジネスチャンスを拡大
(4)海外事業展開a.欧州低温物流事業の東欧への事業展開
b.上海での流通型事業拡大
c.中国の他地域、インド他アジア地域への展開模索

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