日本政策投資銀行は、（株）先端情報工学研究所対してICタグを利用した物流ソリューションにかかる知的財産権を担保に融資を実行した。
先端情報工学研究所は、平成9年に大手電機メーカー13社からなる半導体産業研究所におけるプロジェクトチームを母体として設立されたICタグを利用した物流システム開発を通じ急速に成長を遂げているベンチャー企業で、アパレル企業等へ非接触型ICタグを利用したシステム構築サービスの提供、及び同システムを活用した物流アウトソーシングサービスである3PL事業を主力事業としている。
同社の物流システムはICタグの特性を利用し、棚卸しの大幅な高速化や、物流の過程において一つの梱包に一つの伝票を実現する等コストの大幅な削減を実現するものであり、既に（株）フランドル等アパレル企業を中心に数多く導入されているもので、近時は3PL事業を強化しており、上場を見据え事業を更に拡大している。
今般の融資は、上記物流システムにかかるハードウエアの改良・高度化にかかる資金を提供するもので、日本政策投資銀行は、従前より知的財産権担保融資及び新株予約権付融資を通じ、主としてベンチャー企業の行う新規事業に対して資金供給を行っているが、今後においては、上場前後の中堅・成長企業に対しても資金調達支援を行う方針で、多様な資金ニーズへの対応及び金融スキームの提供を更に強化していく。
