日本板硝子（株）は、「ICタグ」に対応する「ガラス製リーダアンテナ」を開発し、今後これを活用した「ICタグ応用ソリューション」の事業化を推進する。
「ガラス製リーダアンテナ」は、（株）日立製作所の協力によりマーケティングを行い開発したもので、「ICタグ応用ソリューション」を日立と共同で2004年9月までに開発し、販売を開始する。
「ガラス製リーダアンテナ」は、「非接触通信」、「複数同時読み取り」機能により、ICタグを装着したあらゆる物品の位置検知を自動的かつスピーディに処理することが可能になる。
■「ガラス製リーダアンテナ」の特徴
1.ガラス素材の設備・機器等との一体化が可能
棚、ドア等のガラス素材の使われている環境下でICタグを導入する場合、今回開発の｢ガラス製リーダアンテナ｣に置き換えることにより、新規にリーダアンテナを設置するスペース等が不要になる。
2.デザインに対する高い要求への対応が可能
例えば、アパレル・宝石等の販売店舗の｢ショーケース｣など、デザインへの要求が高い用途においても、そのニーズに応えることが可能。
3.耐環境性に優れており、あらゆる場所での適用が可能
ガラス素材が持つ紫外線、雨(水)等に対する優れた耐環境性により、屋外などのあらゆる場所での利用が可能。
■｢ICタグ応用ソリューション｣の特徴
1.物品のロケーション検知が正確かつリアルタイムに可能
「ガラス製リーダアンテナ」上に置かれた、あらゆる物品（ICタグ）のロケーション情報を正確かつリアルタイムに検知することが可能。
2.ロケーション情報の利用により、各種業務の効率化及び信頼性の向上が可能
前記、ロケーション情報を有効利用することにより、在庫管理(棚卸)、顧客管理等の各業務の効率化、信頼性向上を図ることが可能。
3.お客様のニーズに合ったトータルソリューションを提供
各種のICタグ製品に対応し、システムインテグレーション、コンサルテーション等を組み合わせ、トータルソリューションとして提供する。
■「ガラス製リーダアンテナを使用したICタグ応用ソリューション」の適用例
・店舗での『商品管理』
ICタグを商品値札に装着し、ショーケースの「ガラス製の商品棚リーダアンテナ」を利用して、商品の在庫ロケーションを一括検知する。これにより、店舗での「商品在庫管理（棚卸）の効率化・省力化」、及び｢顧客サービス向上」を実現。
・図書館、書店での『書籍管理』
ICタグを書籍に装着し、「ガラス製の書棚リーダアンテナ」を利用して、書籍の在庫ロケーションを一括検知する。これにより書籍の棚卸、書籍の場所検索の作業効率が向上。
・オフィスビルでの『入退室管理』
ICタグを社員証等に装着し、｢ガラス製の扉・ドア型リーダアンテナ」にて社員証を読み取る。例えば、社員証を首に掛けた従業員が自動ガラス扉に近づくと、社員証を検知して、入室可能であればガラス扉が開く。
従来の入退室管理システムのように、新規にICタグ用リーダアンテナを設置することなく、従業員のアクセスコントロールが実現できる。
