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日立プラント建設/独自開発の空気輸送システム採用

2004年08月29日/未分類

日立プラント建設(株)は、JA全農千葉と全農パールライス東日本(株)から、千葉精米工場の建設一式を受注し、納入した。現在、同工場では千葉県産の新米を出荷中。

新工場は、各工程間の米の輸送に従来の機械式コンベアに変え、独自開発の空気輸送システム「クリーンライスキャリア」を1年間の実証試験を行った上で採用した。

精米工場では、入荷した玄米を精米し、包装・出荷しています。当社の「クリーンライスキャリア」は、ブロワにより密閉配管内に空気を流して輸送するシステムで、機械式コンベアに比べ構造がシンプル。

このため、機械式の問題点であった米や糠などの溜まりや残留異種米の混入、部品欠損による異物混入を抑制でき、点検や清掃などのメンテナンスも大幅に軽減できる。

さらに、機械式コンベアに比べ輸送速度が速いので、精米から出荷までの時間の短縮が図れ、残留物の除去が不要なので、ラインの切替が迅速に行え、少ロット多品種生産にも適する。

また、今回、豊富な実績に基づいた食品工場トータルエンジニアリング技術を駆使し、計画・設計・施工し、工場全体を明確にゾーニングし密閉性を確保、包装前異物選別工程の設置、清掃の容易な構造の採用など、GMP対応を図ることで、異物混入防止、防虫等に優れた衛生的な工場を実現している。

さらに、今回トレーサビリティシステムを導入したが、これらのハード面での配慮がシステム構造を容易にした。

今後当社では「クリーンライスキャリア」を精米工場向けのキーコンポーネントとして受注拡大につなげる方針で、バリエーションとして、精麦・ごまなどの穀類、砂糖・ふりかけ・調味料などの顆粒状乾燥食品に適用できる「食品空気輸送システム」もすでに開発しており、併せて積極的に拡販していく。

■特長(当社比)
(1)「クリーンライスキャリア」の採用
①糠玉・虫の発生や部品の摩耗・破損による異物混入、残留米による異種米混入を抑制でき、トレーサビリティの構築が容易。
②機械式コンベアに比べ輸送速度が速いので、1ロット当たりの作業時間を短縮可能。また、残留物の除去が不要なのでラインの切替に迅速に対応でき、多品種・少量・ジャストインタイム生産が可能。加えて、複数系列の精米タンク群から払い出された精米を一本の輸送管に落下させて混合しながら送米するスーパーマルチブレンドシステムの採用によって、作業時間をさらに短縮。
③独自開発の切替弁や表面がなめらかなサニタリー配管、輸送用空気の温調調節機などに配慮し、米の品質を保持。

(2)トレーサビリティシステム、スケジューラ等のFAシステムの導入
製品の原料や製造履歴、波及製品群などをトレースできるトレーサビリティシステムと、多品種・少量・ジャストインタイム生産をサポートするスケジューラ(生産計画立案を支援するソフト)を導入。さらに、製造指図、プロセス管理、実績収集の自動化を進め、人為的なミスを抑制。
(3)GMP対応
GMP対応を図ることで、異物混入防止、防虫等に優れた衛生的な工場を実現。

■工場概要
所在地:千葉県千葉市美浜区新港70-3、4
敷地面積:5,460㎡
延床面積:7,587㎡(S造5階建て)
受注設備:生産設備、建屋、空調、電気、FAシステム、ユーティリティ設備一式
生産量:月産約2,000トン、日産最大120トン
受注年月:2002年9月
竣工年月:2003年11月

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