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富士ゼロックス/空き箱回収物流費を1/10に圧縮

2006年09月13日/SCM・経営

富士ゼロックス(株)とスターウェイ(株)は、富士ゼロックスが全国500箇所のサービス拠点へ供給する補修用部品の輸送に利用するリターナブル包装箱とその空箱の回収システムを共同で開発し、順次導入を開始した。

これまで富士ゼロックスは補修部品の供給に通常の段ボール箱を使用し、新品の供給、使用済み品の返送の往復利用を行なっており、これらの段ボール箱は往復2回までしか使用できなかった。

今回開発した100回以上繰り返し利用できるリターナブル包装箱を利用することにより、2010年までに累計で梱包材投入量を1294t削減(従来投入量の74%に相当)、梱包材購入コストを55%削減することが可能になった。

同時に、梱包材の製造・リサイクル時に発生する二酸化炭素を2010年までの累計で約658t、窒素酸化物を同じく約0.82t削減でき、物流領域の環境負荷軽減を実現する。

このリターナブル包装箱はスターウェイが提供しているイースターパック(以下:ESP)をベースとし、富士ゼロックスの補修用部品輸送に適した仕様に改善したもので、耐久性に優れ100回以上繰返し使用が可能であり、従来のESPの特性に、さらに機能を新たに追加している。

新機能は、コンパクトに折り畳め、元の箱に9枚収納し、計10枚を1セットで回収することが可能で、これにより空き箱回収費は1/10に圧縮できる。

また、強度を満たす範囲で薄肉化し、当初5kg以上あった質量を3.1kgまで軽量化し、RFIDを活用した、トレーサビリティシステム(スターウェイ開発:「ESP-takeII」)を導入し、リターナブル包装箱の回転率を高めることが可能なほか、内容物の在庫や回収などのWeb上での管理を可能にした。

リターナブル物流システムはいかに早く確実に、最小限のコストで空き箱を回収できるかが、収益性を確保する上で最も重要なポイントであり、本包材開発と回収物流システムはこの課題を解決するもの。

これまで、一般的に、包装箱のリターナブル化はこれまで部品メーカーと工場というような、比較的近距離で大量の貨物が動くところで限定的に実施されてきたが、今回、全国規模で、比較的少量多頻度の物流のリターナブル化が実現した。

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