国土交通省は、「環境負荷の小さい物流体系の構築を目指す実証実験」の二次募集分の認定を行った。
二次募集は9月30日まで応募を受け付けたところ17件の応募がありすべてを認定した。
17件中13件は輸送機関を鉄道にシフトするもので、うち7件は31フィートの大型コンテナを導入するもの。海運にシフトするものは3件で、トラックの大型化により輸送を効率化するものが1件だった。
また、鉄道・海運にシフトするものの中には、端末輸送部分のトラックの大型化を併せて行うものが3件ありました。
一次募集分と合わせた今年度の認定実験32件が計画通り実施された場合、当該輸送により排出されるCO2の量は実施前に比べて約7割削減され、削減量は年間約3.4万トンになる。
同量のCO2を森林による吸収で削減しようとすると、東京ディズニーランドの約84倍の面積を新たに造林する必要があるが、この支援制度で交付する補助金総額は約2.5億円であり、非常に効果的な温暖化対策といえる。
認定した実験計画（二次募集）
名称：回送コンテナを利用した輸送効率化実証実験
荷主：日本通運札幌支店
物流会社：日本貨物鉄道（株）北海道支社
CO2削減量：240.3t
補助金申請額：1,390千円
名称：山形～九州間、鉄道活用実証実験
荷主：（株）旭硝子ファインテクノ
物流会社：エイジー物流（株）、日本貨物鉄道（株）東北支社、米沢合同運送（株）
CO2削減量：1,317.1t
補助金申請額：7,571千円
名称：フェリー活用による敦賀港～新潟港間のモーダルシフト実証実験
荷主：本田技研工業（株）
物流会社：日本梱包運輸倉庫（株）、新日本海フェリー（株）
CO2削減量：586.7t
補助金申請額：1,825千円
名称：「宅急便」東京･宇都宮～函館間の鉄道活用実証実験
荷主：ヤマト運輸（株）
物流会社：全国通運（株）、日本貨物鉄道（株）関東支社
CO2削減量：618.8t
補助金申請額：4,000千円
名称：JR仕様バルクコンテナ(20ft)による小麦粉輸送の実証実験
荷主：日本製粉（株）
物流会社：日本通運（株）、日本貨物鉄道（株）
CO2削減量：177.3t
補助金申請額：1,800千円
名称：東洋製罐（株）31ft専用コンテナによる関東～関西間往復モーダルシフト実証実験
荷主：東洋製罐（株）
物流会社：日本貨物鉄道（株）関東支社、日本通運（株）
CO2削減量：299.6t
補助金申請額：3,200千円
名称：「佐川急便」関東･九州間のJR汎用12ftコンテナを使用した鉄道コンテナ活用実証実験
荷主：佐川急便（株）
物流会社：全国通運（株）、日本貨物鉄道（株）
CO2削減量：4,101.3t
補助金申請額：2,400千円
名称：愛知県から全国配送している家電製品を、中長距離拠点において鉄道輸送に転換する実証実験
荷主：（株）トヨトミ
物流会社：（株）ロジックス、（株）日本貨物鉄道 東海支社
CO2削減量：44.3t
補助金申請額：202千円
名称：荷崩れ防止用固定装置付31フィートコンテナ大阪～千葉間往復輸送実証実験
荷主：ライオン流通サービス（株）
物流会社：日本貨物鉄道（株）関西支社、日本通運（株）
CO2削減量：404.6t
補助金申請額：4,000千円
名称：兵庫県神戸市⇔広島県安芸郡間大型(31f)コンテナ活用によるラウンド輸送実証実験
荷主：松下電器産業（株）
物流会社：松下ロジスティクス（株）、日本通運（株）、日本貨物鉄道（株）関西支社
CO2削減量：332.2t
補助金申請額：1,260千円
名称：美津濃（株）関西⇔関東間、往復鉄道利用によるモーダルシフト実証実験
荷主：美津濃（株）
物流会社：（株）住友倉庫、日本貨物鉄道（株）関西支社、（株）合通
CO2削減量：146.4t
補助金申請額：580千円
名称：佐川急便･宅配貨物の関西～九州間、フェリー活用モーダルシフト実証実験
荷主：佐川急便（株）
物流会社：（株）名門大洋フェリー、近畿自動車運送（株）、フェリックス物流（株）
CO2削減量：1,891.5t
補助金申請額：14,000千円
名称：ハウス食品株式会社、31ftコンテナ利用によるモーダルシフト実証実験
荷主：ハウス食品（株）
物流会社：ハウス物流サービス（株）、全国通運（株）、（株）合通、日本貨物鉄道（株）関西支社
CO2削減量：781.3t
補助金申請額：4,517千円
名称：久米電気（株）精密機器鉄道活用実証実験
荷主：久米電気（株）
物流会社：（株）センコー、日本貨物鉄道（株）関西支社
CO2削減量：176.1t
補助金申請額：1,100千円
名称：松下電器産業（株）、31ftコンテナ利用によるモーダルシフト実証実験
荷主：松下電器産業（株）
物流会社：松下ロジスティクス（株）、全国通運（株）、日本貨物鉄道（株）関西支社、濃飛倉庫運輸（株）
CO2削減量：292.2t
補助金申請額：2,500千円
名称：四国･阪神間フェリー活用実証実験
荷主：カト―レック（株）
物流会社：ジャンボフェリー（株）、(有)ロジスティック
CO2削減量：305.4t
補助金申請額：2,800千円
名称：幹線輸送におけるトラックの大型化によるCO2排出量削減実験
荷主：コカ･コーラウエストジャパン（株）
物流会社：ロジコムジャパン（株）
CO2削減量：60.5t
補助金申請額：500千円
